記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/20 記事改定日: 2018/12/20
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
虚血性心疾患は死を招く可能性がある危険な病気です。治療が困難になることも多いため、発症しないように予防することが重要になります。この記事では虚血性心疾患の予防方法を紹介しています。
虚血性心疾患とは、冠動脈が動脈硬化などによって閉塞することで心筋に血液が行かなくなることで起こる病気です。
一般的には、狭心症と心筋梗塞の2つをあわせて虚血性心疾患といいます。
虚血性心疾患の原因でもっとも多いのが動脈硬化です。
動脈硬化とは老化や肥満などが原因で血管が固くなったり、血管の壁に脂肪の固まり(プラーク)が蓄積して内腔が狭くなっている状態のことで、血管が狭くなって血流が悪くなり、心臓や心臓の筋肉に必要な血液が足りなくなってしまいます。
この時点でも胸が痛くなるなどの症状がありますが、さらに動脈硬化が進むとなんらかの原因で血管内の脂肪の固まりが破れ血栓ができてしまうことがあります。
血栓によって血管が完全にふさがれ血液が全く流れない状態になってしまうと、心筋に血液が届かなくなります。
すると血液が届かなくなった筋肉は壊死してしまい、心臓の収縮や拡張機能に重大な問題が起こります。これは命にかかわる危険な状態であり、緊急処置が必要です。
虚血性心疾患は不適切な生活習慣が発症に大きく関与しています。
虚血性心疾患のリスクには以下のようなものがあります。
とくに肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病・喫煙は虚血性心疾患の原因となる動脈硬化を引き起こします。
虚血性心疾患の発症を予防するには、和食や野菜を中心にした低カロリーな食事を心がけ、高脂肪・高糖分・高塩分のメニューは避けるようにしましょう。
また、適度な運動習慣もこれらの生活習慣病予防に役立ちます。特に有酸素運動は脂肪の燃焼効果が高いため、ウォーキングや軽めのジョギングなどがおすすめです。
さらに、しっかりと睡眠や休息時間を確保して、疲れやストレスを溜めない生活を心がけるようにしましょう。
虚血性心疾患を予防するには、自身の健康状態のチェックも大切です。
血圧は成人で140/90mmHg未満、高齢者の場合は150〜160程度/90mmHg、を維持するようにするように心がけてください。
血圧は朝食前や夕食前、就寝前など何度かに分けて測定することをおすすめします。
コレステロール値も動脈硬化に関わってくる数値ですので、きちんと把握しておきましょう。
総コレステロールは240mg/dl 未満、LDLコレステロールは140未満、HDlコレステロールは40以上、トリグリセライド(中性脂肪)は150未満を維持することを目標にしてください。
コレステロール値が平常値から外れている場合は太り過ぎや痩せすぎの可能性があるので、医師に相談して食事と運動の見直しましょう。
虚血性心疾患は、動脈硬化や喫煙など、生活習慣に関わるものが要因になります。喫煙習慣がある人は禁煙を始まるようにし、肥満防止のために適度な運動を取り入れ、バランスのよい食事を摂るように心がけてください。また、健康状態を常に把握しておくために定期健診も怠らないようにしましょう。
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