記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/8 記事改定日: 2019/8/1
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病性ケトアシドーシスは、吐き気や腹痛を引き起こし、最悪の場合は昏睡状態に陥るなど、命に関わる可能性もある状態です。糖尿病性ケトアシドーシスの原因は「高血糖」ですが、なぜ高血糖になると糖尿病性ケトアシドーシスになってしまうのでしょうか?
糖尿病性ケトアシドーシスとは、主に1型糖尿病の人が発症する糖尿病の急性合併症です。
などの症状が現れます。
悪化すると痙攣、昏睡状態など重篤な状態に至ることもあるため、早急に病院を受診する必要があります。
糖尿病性ケトアシドーシスは著しいインスリン不足による高血糖が原因で引き起こされます。
インスリンが不足すると体内では脂肪組織が分解されて脂肪酸が増え、それが肝臓内でケトン体に合成されます。
血液中にケトン体が大量に放出されると血液が酸性に傾く「アシドーシス」になり、糖尿病性ケトアシドーシスを発症することになるのです。
1型糖尿病患者はインスリンがほとんど分泌されなくなるので発症リスクが高く、インスリンの自己注射を自己判断で止めたり、自己注射用の機器の不具合で正しく投与ができていないときなどをきっかけに発症します。
1型・2型どちらも、体力が低下しているときに高血糖状態ならびに糖尿病性ケトアシドーシスを引き起こす傾向にあります。
シックデイ(調子の悪いとき)のときは、安静を心がけ、食欲がない場合は少しだけでもいいので食事を摂るようにし、インスリン注射や病院で出された薬は勝手に中断しないようにしましょう。
糖尿病性ケトアシドーシスのきっかけは
など、ある程度特定されています。糖尿病患者さんはこれらのことに気をつけ、未然に高血糖を防ぎましょう。