記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/24 記事改定日: 2019/3/26
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
顔面神経麻痺には中枢性顔面神経麻痺と末梢性顔面神経麻痺があり、それぞれで原因が違います。この記事では中枢性顔面神経麻痺の原因と症状について解説していきますので、早期発見に役立ててください。
顔面神経麻痺は、顔の筋肉(表情筋)を動かす顔面神経が麻痺して、脳からの指令が表情筋にうまく伝わらず、表情をコントロールできなくなくなることです。
中枢性顔面神経麻痺の「中枢性」は、脳と脊髄のことを指し、脳の内部で起こった血管障害が原因の麻痺であり核上性顔面神経麻痺とも呼ばれています。
中枢性顔面神経麻痺を発症する原因には
といった深刻な病気が多く、後遺症が残ってしまうこともあります。
中枢性顔面神経麻痺は、脳自体にダメージが加わるような病気や外傷によって引き起こされます。しかし、片側の脳がダメージを受けたとしても、正常な反対側の脳が失われた機能を補う仕組みが働くため、顔面筋麻痺の症状は比較的軽度であることが多いです。
主な症状としては、
などが挙げられますが、いずれもダメージを受けた脳の反対側の顔に引き起こされます。
また、中枢性顔面神経麻痺は、麻痺側の額のシワが寄せられるのが特徴で、麻痺側全体に強い症状が現れる末梢性顔面神経麻痺との区別をする指標と考えられています。
中枢性顔面神経麻痺は脳内の重篤な病気によって引き起こされるため、思い当たる症状がある場合には速やかに病院を受診しましょう。
中枢性顔面神経麻痺では、第一に原因となる脳の病気の治療が行われます。
手術などによる治療を行えば、顔面神経麻痺が改善するケースもありますが、多くは脳実質に不可逆的なダメージが加わっているため症状が見られないこともあります。
中枢性顔面神経麻痺は、麻痺が起きていても眉毛を動かせたり、顔だけでなく手足にも麻痺の症状が出ます。
この点が末梢性顔面神経麻痺と大きく異なります。中枢性顔面神経麻痺は脳血管障害が原因ですので、気になる症状が見られたらすぐに病院で検査してもらいましょう