記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
パニック障害とは、何らかの事象がきっかけになり、呼吸困難や動悸、めまいなどの発作を起こすことです。この発作は何度も繰り返す傾向があり、生活の質を著しく低下させるおそれがあります。この記事ではパニック障害の発作の対処法について解説していきます。
パニック障害とは、突発的に動悸やめまい、呼吸困難などの発作が繰り返されることです。発作自体は10~30分で治まりますが、街中や電車など普段なにげなく過ごしている場所でも発作が起こることがあるので不安を抱えることになります。この不安は精神的な負担になりますし、この不安自体が発作を誘発して負のスパイラルに陥ることもあります。
パニック発作が起こったら、発作を抑える薬を飲み、以下の対処をしてみてください。
パニック発作が起こった時は、次のような対処を行いましょう。
パニック発作の多くは、「特定の場所や状況」に晒されることが原因で引き起こされます。そのため、発作を予防するには発作の原因となる事象を避けることが大切です。
例えば、満員電車に乗るとパニック障害になりやすいという方はできるだけ空いている時間帯に利用する、などといった生活上の対策をすると発作を抑えることができます。
また、パニック発作は発症前に動悸や冷や汗などの前触れ症状が現れることがあるため、それらの症状が現れたら、ゆっくり休める場所に移動するなどの対策も試してみてください。
パニック障害のおもな症状には以下の3種類があります。
広場恐怖は飛行機や映画館、電車で起こりやすいです。人間は本能的に閉鎖空間に不安を感じやすいため、典型的な閉鎖空間である電車では広場恐怖を感じやすくなり、その恐怖からパニック発作も起こしやすいと考えられるでしょう。
電車でパニック発作を起こしたことがある人はもちろんですが、今まで電車で発作を起こしたことがなくてもパニック障害を持っている人はラッシュを避けた通勤ができないか職場に相談することをおすすめします。
パニック障害の改善には時間がかかります。まず大切なのは、パニック発作を起こしたときの対処を理解しておき、なるべく起こさないように対策をとり、治療に集中できる環境を整えることです。できることから対策をとり、早めに専門医に相談して適切な治療をうけましょう。