記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
最近は若い人の勃起不全(ED)が増えているといわれていますが、勃起不全はなぜ起こるのでしょうか。この記事では、生活習慣が原因で起こる勃起不全について解説しています。勃起不全は人には言えないデリケートな悩みです。気になる男性は参考にしてください。
勃起不全とは男性の性機能障害の一つです。男性は性的興奮を得ることで陰茎海綿体の動脈の血管が広がり、そこに大量の血液が流れます。すると陰茎(ペニス)が硬くなり勃起します。
勃起不全は何らかの原因により海綿体に血液が十分に流れなくなってしまうことで起こります。性的興奮を感じているのに全く勃起しなかったり、勃起力が維持できず性行為が途中でできなくなるなど、症状の度合には個人差があります。
一度勃起不全を発症すると、セックスのときに再び勃起不全が起こるのではないかと不安になり、性行為に集中できなくなるケースも多いです。セックスに集中できなくなることで、性的興奮を満足に得られなくなってしまい、さらに勃起不全を引き起こしやすくなってしまいます。このような悪循環に陥らないためにも、早めの対処が重要です。
勃起不全は生活習慣が原因で起こることがあります。
前述した通り、勃起不全の原因の一つは、海綿体に十分な血液が流れなくなることです。毎日の食事で脂肪分の多いものを食べている人は要注意です。
脂肪分の多いものばかり食べていると血液中にコレステロールが蓄積されていきます。血液がドロドロになり血流が悪くなっていくうえに、血管の壁にコレステロールが付着して血管自体も狭くなることで、さらに血液が流れにくくなります。この現象は海綿体にも起こると、海綿体に十分な血液が送られなくなるため、勃起不全を引き起こしやすくなるのです。
運動をあまりしない人も勃起不全になりやすいといわれています。運動して筋肉を使うと、筋肉を回復しようとする際に男性ホルモンが積極的に分泌されますが、運動不足の人は男性ホルモンの分泌が少なくなる傾向があるといわれています。男性ホルモンの現象は、勃起不全の原因になるといわれています。
また、運動不足で筋肉量が少ないと血流が悪くなりやすくなり、運動不足の人は肥満になりやすいことも、運動をしない人が勃起不全になりやすいといわれている理由といえるでしょう。
生活習慣病の乱れによって生活習慣病を発症すると、ますます勃起不全になりやすくなります。
例えば生活習慣病である高血圧の症状の一つに動脈硬化がありますが、動脈硬化を引き起こすと血液の流れが悪くなります。
糖尿病も勃起不全を招きやすい生活習慣病の一つです。糖尿病を発症すると全身の血管が大きなダメージを受けます。すると勃起するための海綿体にも大きなダメージを受けて勃起不全に陥りやすくなります。糖尿病による勃起不全の症状は糖尿病自体の症状の重さによって異なります。
また最近では脳出血やアルツハイマー病など、神経に影響を及ぼす生活習慣病によっても勃起障害を引き起こします。これは上記のような病気によって脳からの信号が陰茎に送られなくなることが原因と考えられています。
近年は、高齢者や中高年だけでなく、20代30代の若い世代の人の中でも勃起しないことで悩む人が多くなっています。
勃起不全の原因は加齢だけでなく、前述した生活習慣や仕事によるストレス、セックスへのトラウマなど、様々な原因があります。自分で原因を特定するのは困難です。まずは専門医に相談して原因を特定し、適切な治療を始めましょう。