記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
筋トレは、どのタイミングでやっても効果が同じというわけではありません。効果が上がりやすいタイミングがあるのです。この記事では、筋力を効率よく上げるための筋トレの頻度と時間帯について解説しています。
「超回復」とは、筋トレで破壊された筋肉を休ませている間に修復が行われた結果、トレーニング前よりも大きな筋肉に変わる現象です。超回復は、筋トレから24~72時間で起こるとされているため、筋トレを短いスパンで行うと、超回復が行われる前に筋肉を損傷することになり、回復が追いつかず筋肉が減ってしまう可能性があります。特に、重い負荷をかけたハードな筋トレは、筋肉の損傷が大きくなるので、超回復のために休息を長めにとりましょう。
また、激しい筋肉痛は、筋肉が損傷していることを示しています。無理に筋トレをせず、筋肉痛が治るまでしっかり休めましょう。ただし、休息期間が長すぎると超回復の効果が薄まり、元の筋肉に戻ってしまうため、筋トレは最低でも週2回は行うことをおすすめします。
基礎代謝とは、ただ生きているだけで使われるエネルギーのことで、内臓を動かしたり、体温を維持するために使われています。基礎代謝で最も多くエネルギーを消費しているのは筋肉で、全体の22%を占めているといわれています。
筋肉は年齢とともに減少していくため、何もしていなければ基礎代謝も低下していきますが、筋肉量を増やすことができれば、基礎代謝量の増加が期待できます。
筋肉が1kg増えると基礎代謝量は1日に13kcalアップするとされていますが、筋肉が増えると血流量も増加するため、実際には筋肉1kgに対して基礎代謝量は約50kcalアップするという意見もあります。
筋トレを効果的に行うためには、血圧や心拍数が安定している時間帯に行うことが大切です。一般的には、昼食後3~6時間が最適な時間帯といわれています。
逆に、避けた方が良い時間帯もあります。例えば、朝は体がまだしっかりと起きていません。そこに重い負荷をかけた筋トレを行うと、血圧が上がり心臓や脳の血管への負担が大きくなるといわれています。そのため、朝起きてすぐの筋トレは避けた方が良いでしょう。
また、寝る前の筋トレも避けた方がいいといわれています。寝る前には、自然と血圧や心拍数が下がり体も寝る体勢に入ります。もし寝る前に筋トレを行ってしまうと、交感神経が優位になるため体が目覚めてしまい、眠れなくなってしまうことがあります。ダメージを受けた筋肉の修復には良質な睡眠が必要です。良質な睡眠を確保するためにも寝る前の筋トレはやめておきましょう。
食事直後の筋トレも避けましょう。食後は消化を促すために胃に血液が集中します。しかし、筋トレを行ってしまうと胃に行くべき血液の一部が筋肉に回ってしまい、消化不良を起こす原因になります。筋肉を成長させるのに大切なたんぱく質が消化しきれず流れてしまう可能性があります。
また、空腹時の筋トレは筋肉をエネルギー源にしてしまい筋肉が痩せてしまう可能性があります。空腹状態での筋トレもおすすめしません。
効果的に筋トレを行うためには、ウォーミングアップが大切です。ストレッチ等で体を温めながら筋肉や関節を緩めておくと、筋トレがスムーズに行えます。
また、筋トレは正しいフォームで行ってください。専門家に指導を受け正しいフォームを身に付けておくと、効果が上がるだけでなくけがの予防にもなります。
さらに、飲食も筋トレには大きな影響を与えます。脱水にならないようこまめに水分摂取をしてください。食事では、炭水化物やたんぱく質を積極的に取ると、筋トレの効果を実感しやすくなるでしょう。
筋肉を効率的に鍛えるためには、筋トレの頻度や時間帯が非常に重要です。筋トレは、最も体が動きやすい日中に行いましょう。そして、毎日行うのではなく休息日を設けるようにしてください。そうすれば、効果的な筋トレを行うことができ、理想の体を手に入れられることでしょう。