記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/28 記事改定日: 2019/1/30
記事改定回数:1回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
便秘は排便回数が少なくなる場合だけでなく、排便量が少なくなったり、便が硬くなったりすることも含まれます。便秘は若い女性に多い症状と思われがちですが、実は高齢者にも多くみられる症状です。この記事では、高齢者が便秘になりやすい原因と対策について解説します。
高齢者は若い人と比べて便秘に悩む方が多いです。年齢別で便秘に悩まされている方の人口を見てみると、女性は20代あたりから便秘に悩む人が増え始め、65歳を過ぎたあたりから一気に増加します。
男性も若いときに便秘に悩む人は少ないものの、60歳を過ぎたあたりから一気に増加します。しかも、80歳を過ぎると、女性よりも男性の方が便秘に悩まされる人が多くなります。
高齢者の場合、便秘によって身体的・精神的なQOL(生活の質)が低下し、日常生活の活動に支障が出ることが海外の研究でも明らかになっており、深刻な問題と位置付けられています。
高齢者が便秘になりやすいのは、大腸の動きが低下するためです。腸を動かす役割を担う副交感神経は、男性の場合は30代、女性では40代から徐々に低下していき、腸内に便が溜りやすくなって水分が吸収されて便が硬くなったり、出にくくなったりするのです。
また、便秘には食事も大きく関係しているため、高齢者は食事の摂取量が減って便秘になることもあります。食事量が減少すると便の量も少なくなるため、便意を催しにくくなって便秘がちになるのです。
高齢者は様々な原因で便秘を引き起こすことがあります。ひどくなると病院での治療が必要になるケースもありますので、日頃から便秘対策を行うようにしましょう。
高齢者におすすめに便秘対策として、以下のようなものがあります。
若いころと比べて、高齢者の場合は女性だけでなく男性も便秘が増えています。加齢による身体の変化は、排便にも大きく影響を及ぼします。便秘は単なる悩みだけでなく、高齢者のQOLに大きな影響を与えることが明らかになっています。ただの便秘と侮らずに、早期に解決策を見つけて改善していきましょう。