記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
頭痛や発熱が起きたとき、病院に行って薬を処方してもらったり、あるいは薬局で薬を購入することがあると思います。では、こういった薬の正しい使用法や保管方法はご存知でしょうか?知っておきたいポイントをまとめました。
薬は、定められた用法・用量などをきちんと守ってこそ効果を発揮するもので、規定より用量を増やしても、早く強い効果が現れるわけではありません。自己判断で用法・用量を変えると、逆に副作用などを起こすリスクを高めてしまいます。
薬は、添付の説明書に記載された薬の効果効能、飲み方、使用上の注意、構成成分などをよく読んで理解し、説明書の指示通りに薬を使用・服用してください。
ちなみに薬の説明書は、薬の保管方法や使用期限に関する記載もある重要なものなので、薬を使い切るまで捨てずに大切に保管してください。
なお、特別な指示がない限り、服用薬(飲み薬)は説明書の指定する時間・回数・量を守って、コップ1杯の水かぬるま湯で飲むのが正しい服用法です。
薬を服用した後に、発疹、コーヒー色の尿、発熱、呼吸困難、むくみ、だるさ、視力低下、食欲不振などの症状が出た場合は、薬の副作用が出ている可能性があります。このような重大な副作用に見舞われた場合はすぐに薬の使用を中止し、医師や薬剤師に対処方法を相談してください。
医療機関を受診する場合はいつ、どのような条件で服用してこの症状が出たかの説明とともに、服用した薬の説明書を持参して医師に提出しましょう。
薬は、正しく保管しないと薬の成分が変質して効果に悪影響が出たり、子供が誤飲して思わぬ事故を引き起こす可能性があります。
薬本来の効果を保ち、安全に使用するためにも、薬は添付の説明書の指示に従い、以下の条件を満たした場所で保管するようにしてください。
・変質の原因となる直射日光、高温、凍結、湿気を避けられる場所に保管する
・子供の手が届かないよう、高所またはフタのある箱などに入れて保管する
・医療用医薬品とOTC医薬品(一般用医薬品)は、区別して保管する
・誤飲しないよう、医薬品以外の農薬などと一緒に保管しない
・薬の外箱、袋、説明書は、必ず一緒に保管しておく
・保管の結果、外観が変化してしまった薬は使用しない
薬を安全に使うために用法・用量と並んで厳守したいのが、箱の側面や底に記載されている「使用期限」です。薬における使用期限とは「薬が製造後未開封の状態で、適切な環境で保管されていた場合に薬の品質を保証できるとメーカー側が定めた期限」のことを指します。
使用期限を過ぎた薬は、品質が劣化したり、化学変化によって変質している可能性があるため、服用すると重大な事故を招いてしまうリスクがあります。使用期限を過ぎた薬は安全ではありませんので、絶対に服用してはいけません。
なお、開封後の使用期限の目安については説明書の「取り扱い注意」欄に記載されていますので、こちらもあわせて確認してくださいね。
私たちの健康を支えてくれる薬は、使い方や保管方法を一歩間違えると、命にかかわる重大な事態に陥る可能性もあります。基本的な薬の正しい飲み方や保管方法を理解・実践して、薬を安全に正しく使いましょう。