長期的な倦怠感の原因は病気かも?!どうやって改善すればいい?

2018/3/16 記事改定日: 2019/5/7
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

「なんだか毎日だるい」——そんな長期的な倦怠感は、特定の病気が引き起こしている可能性があります。倦怠感の原因となる病気や、病気以外の原因などを詳しくご紹介していきます。

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倦怠感はどんなときに起こるの?

倦怠感には、運動や身体を動かす作業後などに疲労から起こるタイプと、安静にしていても起こるタイプがあります。前者の原因としては、ビタミン・ミネラルといった栄養やエネルギーの不足、身体を酷使した疲労の蓄積などがあり、後者の原因としてはストレスによる脳の疲労などが挙げられます。

現代人の倦怠感は、ストレスによるものが大きく、過労だけでなく不規則な生活や睡眠不足、人間関係や仕事のプレッシャーのほか引っ越し等による環境の変化から、自覚する以上のストレスが倦怠感となってあらわれることもあります。また、食生活の乱れによるビタミンB群の不足や、鉄分不足から生じる貧血が原因というケースもあります。

風邪やインフルエンザに罹ったことで感じる倦怠感もありますが、特にそういった病気ではないときやそれほど疲れる作業などを行っていないにもかかわらず症状が解消しない場合は、それ以外での病気が原因ということも考えられるため、他に気になる点などに注意を払っておく必要があります。

倦怠感を引き起こす病気にはどんなものがある?

倦怠感を引き起こす病気には精神的な病気、身体的な病気があります。
精神的な病気として挙げられるのは、抑うつ気分を引き起こすうつ病や躁うつ病などの気分障害、不安障害、適応障害などです。

これらの病気によって引き起こされる倦怠感は、朝から日中にかけて強く、夕方から夜間にかけて徐々に改善していくことが多いとされています。また、倦怠感の他にも、不眠や食欲不振、めまい・動悸などの自律神経症状を伴うのが特徴です。思い当たる症状がある場合には精神科や心療内科などを受診しましょう。

一方、身体的な病気としては、甲状腺機能低下症や更年期障害などのホルモン分泌の異常、睡眠時無呼吸症候群など慢性的な不眠状態に陥る病気や貧血など様々なものが挙げられます。精神的な病気による症状が思い当たらないにも関わらず倦怠感が続くときは、かかりつけの内科などで相談するとよいでしょう。

病気が原因じゃない倦怠感を軽減するにはどんなことをすれば良いの?

原因となる病気が見つかった場合は、その治療に専念することはもちろんですが、特に病気が原因ではなかった場合は、日常生活の改善をすることで倦怠感を軽減できる場合があります。

慢性的な倦怠感は心身両面にかかるストレスが主な要因になっていることから、夜型生活などを改め、朝日を浴びて朝食をきちんと摂るような規則正しい生活習慣を心がけ、疲れを感じたら無理をせず十分な休息をとる必要があります。意識的にリラックスタイムを持ったり森林浴を行うなど心身をリフレッシュさせる試みも有効で、適度な運動を行う習慣をつけると、血行改善や心地良い疲労感で夜の睡眠の質を上げることにもつながります。

また、バランスの良い食生活で質の良い栄養素を摂ることや、十分な睡眠時間を確保し眠りの質を高めることも有効な対策になります。

おわりに:倦怠感だけでなく別の症状もみられる場合は、病院で検査を

倦怠感だけでなく顔のむくみなど別の症状もみられる場合は、病気が原因の可能性があるのでまずは検査することが大切です。検査で特に異常が見つからなかった場合は、ストレスや生活習慣の乱れが原因の可能性が高いので、ご紹介したことを実践してみてください。

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