記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/4/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
抗酸化作用があると言われるポリフェノールの一種「ケルセチン」。このケルセチンは玉ねぎに多く含まれると言われていますが、そのほかにはどんな野菜などに含まれているのでしょうか?また、摂取した場合の副作用はないのでしょうか?
ケルセチンとは、ポリフェノールの一種です。ケルセチンは、抗酸化作用やがん細胞増殖阻害作用などがあり、健康への効果を期待されている成分です。このケルセチンを豊富に含んでいるのが玉ねぎです。ケセルチンは、レタスなどの葉菜類やブロッコリーなどの花菜類の野菜に含まれています。その中でも玉ねぎは、100gあたり28~50mgほどケルセチンを含んでいるのです。
ケルセチンは、抗酸化作用を持っています。ケルセチンなどのポリフェノールは、本来植物の樹皮や表皮、種子に含まれる色素成分や苦味・渋味成分であり、紫外線で生じる活性酸素から植物が生命を守るために使われています。そして私たちの身体の中でも同様に、抗酸化作用を持つことが確認されています。これにより、ケルセチンの抗酸化作用は身体の活性酸素を減らして血管をしなやかにし、生活習慣の改善につながると考えられるのです。
ケルセチンを含む食品としては、玉ねぎの他に、アスパラガスやレタス、ブロッコリー、りんごなどが挙げられます。
まず、アスパラガスは、100gあたり22mgほどケルセチンを含んでいます。玉ねぎに比べると含有量や調理法も限られていますが、ケルセチンを豊富に含んでいます。
次にレタスです。含有量はそれほど多くありませんが、サラダなどで簡単に食べられるのでうまく活用してください。また、ブロッコリーも、含有量は大して多くありませんが、吸収率が高いのが特徴です。
最後にりんごは、100gあたり4gほどを含んでいます。主食ではなく、朝食や食後でうまく摂り入れられると効果的でしょう。
ケルセチンは、基本的に食品から摂っていれば、過剰摂取の心配はありません。しかし、サプリメントを利用する場合には適量を心がけましょう。ケルセチンを過剰摂取すると、頭痛や手足のしびれを起こす可能性があります。また、抗菌薬(シプロフロキサシン、エノキサシン、ノルフロキサシン、スパルフロキサシン、トロバフロキサシンなど)はケルセチンにより効果が低下する可能性があります。
その他、妊娠や授乳中、子供、持病のある方、服薬中の方は特にサプリメント摂取に注意が必要です。万が一、副作用と思われる症状が現れた際には病院で相談してください。
私たちの身近な食品に多く含まれているのがケルセチンです。食品とサプリメントをうまく活用して、健康へ役立てましょう。サプリメントを使用する際は過剰摂取に注意し、何か異変を感じた際にはすぐに医師へ相談してください。