記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/6/25 記事改定日: 2019/12/10
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
病院の検査で妊娠したことがわかると、担当医師や助産師から妊娠期間(妊娠週数)や予定日を教えてもらうことになるでしょう。妊娠期間や予定日は、母体や胎児の健康を確認するための目安として必要になってきますが、どのように計算するかご存知でしょうか。
妊娠・出産の基礎知識として、この機会にぜひ覚えておきましょう。
妊娠期間は、最後の月経(生理)が始まった日を妊娠0週0日として数え始めます。妊娠月数は「数え」で、妊娠週数と日数は「満」で表されます。
よって、妊娠月数から妊娠週数を知りたい場合は
となります。
例えば、妊娠7カ月の第1週目は、(7-1)×4=24で、妊娠24週とわかります。逆に、妊娠週数から妊娠月数を知りたければ、「(妊娠週数÷4)+1=妊娠月数」、余りがある場合は(余り+1)でその月数の何週目かがわかります。
例えば妊娠29週であれば、(29÷4)=7と余り1、つまり7カ月の2週目となります。
妊娠期間は4週間(28日)を1カ月とみなし、正常な妊娠持続期間は10カ月=40週=280日、出産予定日は、最終月経開始日から妊娠40週0日=280日目となりますが、人によって月経周期は異なり、さらに体調によって数日前後することはよくあるので、あくまで目安ということになります。
生理不順の人はいつ排卵日が起きたのか予測しにくいので、妊娠期間を正しく計算しにくいです。
正確な週数などを知るには、産婦人科で超音波検査を受け、初期の頃の赤ちゃんの大きさを測る必要があります。
胎児の成長には個人差がありますが、妊娠7~9週頃には個人差が少ないため、この時期に胎児の頭の先からお尻までの長さ(CRL)を計測すれば、大体の週数が分かるでしょう。
普段から生理不順の人は、妊娠検査薬で陽性反応がでたらできるだけ早くに産婦人科を受診して検査を受けるようにしましょう。
出産予定日の計算は最終月経開始日から起算するので、日にちが曖昧だったり生理周期が28日間でない人の場合には誤差が生じます。
この計算方法は、WHO(世界保健機関)の調査で妊娠期間の平均が280日±15日だったことから、妊娠の正常持続日数は280日、28日間が1ヶ月、7日間が1週と定めたことからできました。
また、これとは別に、「ネーゲレ概算法」とよばれる計算方法もあります。
この方法では、最終月経があった月から3を引いたのが出産予定月(引けない場合は9を足す)、最終月経の開始日に7を足した数を出産予定日の目安としています。
ただし、いずれの方法も本当の妊娠週数とはずれていることがあります。胎児の身体の大きさに個人差の少ない妊娠8~11週くらいで「頭殿長(CRL)」(胎児の頭の先からお尻の突出部までの長さ)を超音波で測定し、正確な週数が確定され修正されることも珍しくありません。
一般的によく聞く「安定期」とは、つわりなどの妊娠初期症状がおさまって母子ともに体調が安定する時期です。
妊娠週数は大きく「妊娠初期」「妊娠中期」「妊娠後期」の3期に分けられます。
出産予定日は、最終月経開始日から妊娠期間40週=280日目と計算できますが、それはあくまでも目安で、それぞれの月経周期や体調によっても変わります。母体と胎児の状態を知るためのもの、日々の生活の目安として利用するようにしましょう。