片頭痛はツボ押しで解消しよう ― 手や足など、部位別に紹介!

2018/5/10

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

ズキズキと痛む片頭痛は、地味だけど辛い症状ですよね。
痛みの出方や程度には個人差がありますが、一旦痛みだすと仕事も家事も手につかなくなるほど、辛い症状に悩まされている人も少なくないでしょう。
今回は、辛い片頭痛に悩んでいるなら知っておいてほしい、片頭痛の解消に効果的なツボを、手・足・頭の3つの部位別にご紹介していきます。

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片頭痛に効く手のツボは?

まずは、片頭痛の解消に効果的な手のツボを8つ、それぞれの刺激方法と一緒にご紹介します。どちらも左右交互に、同じ回数・時間だけ刺激してください。

その1:合谷(ごうこく)

人差し指と親指の交わるところ、骨と骨の間にあるくぼみが「合谷」です。

片頭痛だけでなく、肩こりや目・首・頭などの疲れにも効果があるとされていて、万能のツボとも呼ばれています。

刺激するときは骨の間に反対側の親指を入れるような感覚で押し込み、3~5秒押して離し1秒休む、というサイクルを3~5回繰り返しましょう。

その2:片頭点(へんとうてん)

手の甲側、薬指の第二(指先から2つめ)関節の小指側にあるツボが「片頭点」です。
周辺を押してみて気持ちの良いポイントを探し、数秒押し込むのを10~20回繰り返します。

その3:前頭点(ぜんとうてん)

手の甲側、人差し指の第二関節の親指側にあるのが「前頭点」です。
片頭痛のなかでも特に前頭部の頭痛に効果的なツボと言われていて、片頭点と同じく指で10~20回ほど押し込むと効果的です。

その4:心穴(しんけつ)

手のひら側、中指の第一(指先から数えて1つめ)関節上にあるのが「心穴」です。
他のツボよりも即効性が高いとされています。刺激するときは少し強めに、ボールペンなど先がとがったもので、ピンポイントで押しましょう。

その5:外関(がいかん)

手の甲側、手首の関節から指3本分ほど肘の方へ進んだところにあるのが「外関」です。
頭痛と自律神経失調症に効果のあるツボで、刺激するときは、気持ちよく感じるくらいの力加減で親指の腹を当てて5秒押し、緩めるのを3回繰り返すと良いでしょう。

その6:養老(ようろう)

手の甲側、手首の少し出ている骨の少し下あたりに「養老」があります。
頭痛の他、目の疾患や疲れの改善にも効果的なツボで、刺激するには強めに押し込むか、またはつまみ上げるようにしてマッサージすると効果的といわれています。

その7:内関(ないかん)

手のひら側、手首から指3本分くらい下にあるのが「内関」です。
特に自律神経の乱れが原因の片頭痛に効果があり、刺激するには指でゆっくりと、強めにぐっと押し込むのを数回繰り返すと良いでしょう。

その8:手三里(てさんり)

肘を曲げてみて、横じわから手首側に指3本分移動したところにあるのが「手三里」です。
気持ち良いと思う程度の力加減で押すか、温めるなどしても片頭痛の症状の緩和が期待できます。

片頭痛に効く足のツボは?

次に、片頭痛に効果的な足のツボを3つご紹介します。

その1:足臨泣(あしりんきゅう)

足の甲側、小指と薬指の骨が合わさるところにあるのが「足臨泣」です。
片頭痛をはじめ肩こりや目の疾患、腰・生理の痛みなどにも効果があります。

刺激するときは手の親指でゆっくりと押し込み、その後手を放して緩めるのを1セットとして、これを5回程度繰り返します。

その2:崑崙(こんろん)

足首の外側、くるぶしの骨の後ろの、少しくぼんでいると事が「崑崙」です。
頭痛や腰痛に効果があり、刺激するときは親指を当てて、気持ち良いと感じる強さで2~3秒押し込んで緩めるのを1セットとして、両足で3~5分繰り返します。

その3:親指の中心部分

足裏の親指には、頭の疲れや痛みを緩和するツボが詰まっていると言われています。
親指の中心部分を指でぐりぐりと揉みこむと、片頭痛の症状緩和だけでなく、発症の予防にもなるとされています。

片頭痛に効くツボが頭にもあるの?

最後に、片頭痛に効果的な頭のツボを4つ、以下にご紹介します。

その1:太陽(たいよう)

いわゆるこめかみの部分で、眉尻と目じりの中間、1㎝ほど後ろに位置しています。
刺激するときは、指の腹で左右のツボを同時に、やさしく5秒ほど圧迫し、ゆっくりと力を抜いていくと効果的です。

またこめかみと一緒に、10本の指すべてを使って、近くにある以下のツボをゆっくりと押して刺激すると、より片頭痛への効果が期待できます。

  • 眉尻の上、生え際あたりにある「頭維(ずい)」
  • 頭維の少し下、口を開閉すると骨が動くポイントにある「頷厭(がんえん)」
  • 眉尻の横、生え際にある「懸釐(けんり)」

おわりに:片頭痛の症状は、ツボ押しで解消できる!

薬以外でを使わなくても、自分の手を使ったツボ押しによって、片頭痛の症状はかなり緩和されます。効果のあるツボは手・足・頭の全身に散らばっているので、この記事を参考にしながら実際に試してみて、自分が押しやすく、効果を感じやすいツボを見つけてくださいね。

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