記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ドラッグストアで口唇ヘルペスの市販薬を購入するには実はルールがあり、その基準を満たしていない場合はヘルペスのお薬を買うことができない場合があります。以降ではヘルペス薬を購入するまでの流れや、病院で処方される薬などについて解説します。
口唇ヘルペスに市販薬を使用できるのは、再発時のみとされています。初めて感染した場合は、症状がヘルペスによるものかどうかの診断ができないため、医療機関を受診することが必要となります。また、再発した場合には、市販薬よりも医師の処方する経口薬で治療したほうが早く治すことができるという面もあります。
口唇ヘルペスの治療に有効な成分である、抗ウイルス薬の「アシクロビル」は、第1類医薬品に分類されており、薬剤師がいる薬局でしか販売することができません。そのため、購入する際には、薬剤師によるヒアリングが実施され、薬剤師の許可が出た場合のみ購入することが可能となります。
ヒアリング内容は、概ね以下のような内容になります(薬剤師によって異なります)。
また、インターネットで購入する場合にも、薬剤師とメールでのやり取りが必要となります。いずれにせよ、薬剤師から許可が降りなければ購入できませんので、ご注意ください。
なぜ、初めてヘルペスを発症した方は市販薬の購入ができないのでしょうか?その理由としては「ヘルペスかどうかの判断が個人では難しいから」というのがあります。もし仮に、自己判断でヘルペス治療薬を購入したとしても効果がないどころか、逆に患部を悪化させてしまう可能性があります。
そのため、近年販売されている市販薬は経口タイプではなく塗り薬のみに限られ、それも過去にヘルペスであると診断されている人のみ購入できるようになっているのです。過去にヘルペスであると診断されていれば、「再発した」ということが容易にわかります。これはもしかしたらヘルペスかもしれない…と心配な方は自己判断せずに、必ず医療機関を受診して診断を受けましょう。
飲み薬の経口薬は、医療機関を受診しないと処方されない「処方箋医薬品」に分類される薬ですので、医師から処方箋をもらうことが必要になります。医療機関で処方される経口薬は、全身に抗ヘルペスウイルス薬の効果が行きわたるため、非常に効果が高く、塗り薬よりも早く治療ができます。主な薬として「バルトレックス®」や「ゾビラックス®」や「ファムビル®」などがあり、塗り薬を塗れない口の中の症状にも効果が期待できます。
すでに口唇ヘルペスの診断を受けたことがある人ならば、ドラッグストアで薬剤師から許可を得ることで購入できますが、初めての方はまず病院で診察を受けなければなりません。ヘルペスは初めての方にとって自己診断が難しいですし、また、誤った薬を使用すると症状が悪化する可能性もあります。少しでも気になる症状のある時は、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。