記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
痛風の発作は予期せぬときにやってくるので、病院に行くことができないこともあるでしょう。そのようなときには市販薬が有効な場合もありますが、痛風の発作に有効な鎮痛剤は限られており、逆に症状を悪化させてしまう可能性のあるので、自己判断で選ぶのは注意が必要です。ここでは、痛風の痛みに効果のある市販薬や注意点について解説します。
痛風は激痛を伴うことが多いため、市販の鎮痛薬を使用してもあまり効果がないことがほとんどですが、少しの間だけ痛みを凌ぐ効果はあります。
痛風による発作が起こったときはロキソニン®S(ロキソプロフェン)が有効な場合があります。
ロキソニン®Sは鎮痛効果が高く痛風の専門病院でも処方されることもありますが、市販薬のロキソニン®Sも病院で処方されるロキソニンと同一成分です。
イブ®A錠などに使われているイブプロフェンも痛風発作の緩和に効果があるとされていますが、ロキソニン®ほどの鎮痛効果は期待できないといわれています。
痛風発作の症状緩和には、基本的には病院で処方してもらった薬をつかうことをおすすめしますが、受診が難しいときなどは一時的な対処として市販の鎮痛剤で急場をしのいでもいいでしょう。ただし、市販されている鎮痛薬のうち、アスピリン(アセチルサリチル酸)は、投与すると血清尿酸値の上昇、大量投与では血清尿酸値の低下を引き起こしてしまい、痛風症状を悪化させてしまう可能性があるので注意が必要です。
痛風の発作のときには、アスピリンが使われている市販薬の使用は避けるようにしましょう。
アスピリンが使われている主な市販薬として、以下のような薬があります。
主に、関節の腫れや赤みに対して、清熱・止痛作用があります。
主に、発作後の体質を改善を目的に使用されます。漢方薬は副作用が起こりにくいといわれていますが、全く起こらないわけというわけではありません。また、他の薬との飲み合わせによって体に不具合が起こるケースもあるので、できるだけ漢方薬に詳しい医師から処方してもらいましょう。
消化器系や循環器系などの全般的な機能低下によりおこる場合は、以下のような漢方薬が使用されることがあります。
食べすぎや飲みすぎが原因で、気や血のめぐりが悪くなり様々な不調が起こっている場合は、以下のような漢方薬が使用されることがあります。
ドラッグストアでは、さまざな種類の薬が販売されているため、不適切な薬を服用して症状を悪化させてしまう場合も少なくありません。また、市販薬では痛みを一時的に軽減する効果はありますが、痛風の痛みは1週間以上続く場合が多いため、市販薬だけで凌ぐことは困難になります。
なるべく早めに病院に行き、専門の薬を処方してもらいましょう。