ノロウイルスの潜伏期間ってどのくらいなの?

2018/5/28

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

冬に流行するノロウイルスですが、感染した場合の潜伏期間や持続時間はどのくらいなのでしょうか?学校や仕事に行っても大丈夫なのでしょうか?ノロウイルスの潜伏期間や症状について解説していきます。

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ノロウイルスの潜伏期間はどのくらい?

ノロウイルス感染症は、原因であるノロウイルスが腸管内で増殖し、急性胃腸炎を引き起こす病気です。乳幼児から高齢者まで年齢を問わず、長期免疫が成立しないため何度でも感染します。主に11月~2月に流行し、年間を通して発生します。また、ノロウイルスは乾燥している場所や熱い場所でも平気で、少量のウイルス(10~100個)でも感染するため、集団感染しやすいとされています。

症状

  • 潜伏期間、症状持続時間
    感染後の潜伏期間は数時間~数日間(1~2日)で、その後10数時間~数日間(1~2日〉症状が持続するとされています。
  • 嘔吐、吐き気
    通常は1日数回の嘔吐がありますが、重症な場合は1日に10回以上あることもあります。
    吐瀉物には緑色の胆汁が混入する場合があります。
    また、子供の場合は特に、嘔吐の症状が強くでる傾向あがるとされています。
  • 下痢
    通常は1日数回の下痢がありますが、重症な場合は1日に10回以上あることもあります。
    また、大人の場合は特に、下痢の症状が強くでる経口があるとされています。
  • 注意点
    他の疾患を抱えている場合や、高齢者の場合は、合併症や体力低下などにより症状が悪化する可能性があります。また、吐瀉物などが喉に詰まるなどの二次感染が引き起こされる可能性もあるので、慎重に経過を観察する必要があります。

症状がおさまったらノロウイルスはうつらない?

ノロウイルスは感染力がつよいため、症状が治まらないうちに出勤や登校をすると、他の人にうつしてしまう可能性があります。感染してしまったら学校や仕事は休みましょう。

いつから復帰できる?

発症してから5日~1週間程度は自宅療養するのが望ましいですが、仕事が忙しくて難しいという人もいるでしょう。そのような場合はせめて、嘔吐・下痢の症状が治まるまでは待ちましょう。集団感染を防ぐためにも、自宅でしっかり療養することが大切です。

二次感染を防ぐには?

二次感染を防ぐには、以下のことに注意しましょう。

  • 自分や家族に、嘔吐・下痢などの症状がある場合には、トイレ後の手洗いを徹底するようにしましょう。
  • 感染者の体液や汚物に触ってしまった場合は、流水・石鹸による手洗いのあと、消毒をするようにしましょう(手袋を装着して触れた場合も同様)。
  • 感染者に接触した時は、直接汚れが付着していなくてもウイルスが(手指などに)いる恐れがあるので、流水・石鹸による手洗い、その後の消毒をしっかりと行いましょう。

おわりに:症状が治まるまでは自宅で安静にしていましょう

ノロウイルスの潜伏期間は平均で1~2日間ほどで、主に下痢や嘔吐などの症状が伴います。
学校や仕事へ復帰するためにはまず、それらの症状が治まるまで安静にしていましょう。ノロウイルスは感染力が強いため、自分でもう大丈夫だと思っていても、他の人に感染してしまう場合があります。また、トイレ後などは手洗い・消毒をしっかりと行うようにしましょう。

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