記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/23
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
てんかんの発作ではどのような症状が起こるのでしょうか?また、発作中に嘔吐してしまったときはどのように対処すればいいのでしょうか?この記事では、てんかんの発作をタイプ別に解説します。
意識は保たれていますが、体の一部がひきつる、ピクピク動く、ヒリヒリ・チクチクすることがあります。
意識がぼんやりとしており、口をモグモグと動かしたり、周囲をフラフラと歩き回るなどの無意味な行動を繰り返すことがあります(自動症)。また、発作後のしばらくの間はもうろうとした状態が続く事があります。
会話や動作中に急に意識がなくなり、ぼんやりとする発作です。発作が起こる時間が数秒〜数十秒と短いので、周囲の人が気づかない場合もあります。
全身または手足が一時的にピクリと動く発作で、その拍子に物を落とすことがあります。
突然体の力が抜ける発作で、物を落としたり、体が倒れて怪我を負うこともあります。
全身に力が入って突っ張るような発作が起こります。発作は数秒〜1分ほど続き、体が倒れる場合もあります。また、頭部や上半身の屈曲が数秒間続くことも多くあります。
体が律動的ピクピク・ガクガクする発作です。
突然意識を消失した後に、強直発作(全身が突っ張る症状)が起こり、続けて間代発作(体がピクピク・ガクガクする症状)が起こる発作です。
てんかんの治療をする上では、抗てんかん薬の服用は重要な要素です。
抗てんかん薬は、神経細胞の異常な働きを抑制して発作を防ぐ効果があります。てんかん発作がひとたび起きると、そのたびごとに脳細胞に深刻なダメージを受けるため、てんかん発作を起こさないよう抗てんかん薬を内服することはとても大切です。
治療の過程では、定期的に脳波検査を受けることも重要になります。特に子供の場合は、一定の年齢になると発作が起こらなくなる「良性てんかん」と呼ばれるものもあり、その場合は治療期間なども変わってくるので、医師の指示に従って治療を受けるようにしましょう。
てんかん患者は、家庭や学校でもなるべく通常通りに過ごすことが大切ですが、睡眠不足や疲労などは発作を引き起こす原因となるため、体調が悪いときにはあまり無理をしないようにしましょう。
以上のように、てんかん治療は長期間継続する事が必要になりますが、根気よく治療を続けることにより、特に子供のてんかんの場合は治る確率が高くなるといわれています。
てんかん発作の種類は様々なものがあり、症状もタイプによって異なります。そのため、本人の発作に合わせた対処法が必要になります。家の中には危険物を置かないようにし、日頃から整理整頓を心がけましょう。嘔吐の症状がある時は、ゆっくりと顔を横向きにしてあげてください。てんかん発作の治療では、抗てんかん薬の服用を続け、発作を引き起こす要因を避ける事が大切です。根気よく治療を続けていきましょう。