記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
花粉症といえばくしゃみや鼻水、目のかゆみなどが代表的な症状ですが、咳が出ることはあるのでしょうか?また、風邪とどう見分ければいいのでしょうか?それぞれの特徴をわかりやすく解説します。
花粉症によくある症状に、鼻水が出てくることがあげられますが、咳が止まらなかったり、頭痛や微熱があったりするケースもみられます。頭痛や微熱の症状があらわれるのは稀ですが、咳が止まらない場合には以下の原因が考えられます。
前述したように、花粉症は風邪と似たような症状があらわれます。
ただ、花粉症の鼻水は透明で水っぽく、決まった時期に発症しますが、風邪による鼻水は黄色っぽく粘り気があり、徐々に発症して時期は不特定です。また、花粉症による喉の違和感はかゆみで、咳はコンコンという乾いたものですが、風邪だと喉に痛みを感じ、ゴホゴホと重たい咳になります。
これらの症状を比べてみても、原因がどちらかわからない人は目のかゆみで判断しましょう。風邪だと目のかゆみを感じることはありません。花粉症は花粉によるアレルギー反応で目にかゆみを感じますので、風邪と見分ける一番のポイントは目のかゆみにあるといえます。
とはいえ、風邪で免疫力が落ちていれば、目のかゆみを引き起こす感染症にかかっている可能性も少なくはありませんし、スギ花粉は早ければ1月あたりから飛散し始めますので、インフルエンザの流行時期とも重なります。今までに花粉症になったことがない人や、判断に迷う人は病院を受診して、医師の診察を受けましょう。
受診する病院は、症状によって決めるとよいです。鼻水やくしゃみが主な症状の場合は、耳鼻咽喉科に行ってください。鼻腔内観察や鼻汁検査、アレルギー検査をしてもらえる環境が整っています。また、舌の下に薬を投与する舌下療法、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法のアレルゲン免疫療法など、花粉症治療をいろいろな治療法から選びたいと考える人にはとくにおすすめです。
一方、全身に症状があらわれていたり、持病に喘息があったりする人は内科を受診しましょう。花粉症以外の症状や疾患も総合的に診てもらうことができるので、安心できます。
症状が複雑な場合や専門科の診療を希望する場合には、アレルギー科を受診しましょう。
花粉症患者は年々増加しています。今までなったことのなかった人も突然発症する可能性がありますので、日常生活に支障をきたす前に適切な治療を開始しましょう。
風邪と判断に迷った場合には自己判断で市販薬を使用せずに、まずは医療機関を受診してください。