記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/12 記事改定日: 2019/8/22
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
飲酒後のほてった体に冷たいプールに入るのは気持ちよさそうですが、お酒を飲んだあとの運動は危険です。
今回は飲酒後のプールや筋トレがどうして危ないのかについて解説していきます。
飲酒直後にプールで泳ぐのは危険性が高い行為です。
これは飲酒後に運動をすると、血液の循環が促進されるため、酔いが回って平衡感覚が乱れてプールで溺れやすくなってしまうからです。
そして、飲酒後の水泳は心臓にかなりの負担をかかります。心臓に負担がかかることで心臓発作が起き、溺死につながる恐れもあります。
これはプールだけでなく筋トレやランニングでも同じです。
飲酒後の筋トレや運動は思わぬケガにつながるので絶対に止めましょう。
また、飲酒後はアルコールの利尿作用で脱水になりやすい状態です。その状態で運動して汗をかくと脱水のリスクがさらに上がってしまいます。
ウォーキング程度の軽い運動であっても、飲酒直後は心拍数や血圧の上昇によって心臓に負担がかかりやすくなり、脱水になりやすい状態ですので控えた方がよいと考えられます。
また、運動の影響でアルコールの分解が遅くなり、二日酔いになりやすくなりますので、飲酒後は十分な水分を摂ってゆっくり休むようにしましょう。
飲酒直後にお風呂やサウナに入ると、急激な血圧が上昇で心臓発作や脳卒中を起こす危険性があります。また、泥酔している状態で湯船に浸かれば、そのまま寝てしまい溺死してしまうおそれもあります。
「お風呂に入ると酔いが早く覚める」と思っている人もいると思いますが、この考え方は間違いです。入浴して汗をかいたからといって、血中アルコール濃度が下がるわけではありません。
飲酒後の体は内臓でアルコールを分解・処理しようとしていますが、このタイミングで入浴をしてしまうと、内臓ではなく筋肉に血液が分散されてしまい、むしろアルコールの代謝速度が遅くなってしまいます。
飲酒後にプールで泳ぐと、思わぬ事故につながることがあります。これは水泳だけでなく、筋トレ、入浴、サウナでも同じです。
運動や入浴で汗をかいても酔いがはやくさめることはありません。ときには大怪我や命に関わったりする恐れもあるので絶対に止めましょう。