記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
10代の若者・ティーンエイジャーは、さまざまなカラダの変化を経験します。そして、その変化が望ましいものであるためには、健康的でバランスのとれた食事が必要不可欠です。バラエティに富んでいること、バランスのとれた食事を摂ることで、10代の若者は、食べ物と飲み物から必要なエネルギーと栄養を摂取し、カラダも望ましい形で成長します。
10代の若者が、“理想的”に成長するための栄養素として ・鉄 ・ビタミンD ・カルシウム があります。
また、健康的に食べるということは、ジャンクフードやスイーツがNGというわけでもありません。バラエティに富んだ食事をしっかりと食べることを基本とし、炭酸飲料やポテトチップス、ケーキ、チョコレートなど脂質・糖質の高い食べ物・飲み物の摂取量は減らすということです。
体重や肥満が気になっているのであれば、健康的でバランスのとれた食事を実践することが大事です。朝食を抜いたり、食事を我慢するのは、成長途上の若者にとっては効果的ではなく、逆効果です。以下に健康的に食事をするための秘訣を紹介します。
朝食を抜いても体重減少の効果は微々たるもの。大事な栄養素を摂取しないことになるので身体にはよくありません。朝食をとることで、健康に役立つビタミンやミネラルを摂取することができます。フルーツや野菜は、10代の若者が成長のために絶対的に必要なビタミン・ミネラルの宝庫です。最低でも一日五種類のフルーツと野菜を食べるようにしましょう。
チョコレート、ケーキ、ビスケット、ポテトチップス、炭酸飲料、エネルギードリンクなど、脂質、糖質、塩分、カロリーの高いお菓子は食べる量を減らしましょう。
過度のカロリー摂取は体重の増加や太りすぎに繋がります。お菓子を食べる場合、ドライフルーツやドライべジタブル、フルーツの缶詰に換えると、一気に「ヘルシー」になります。
1日2リットル程度、水分を摂取するようにします。水や脂肪の少ない牛乳、豆乳がヘルシーな飲み物としておすすめです。 フルーツジュース、野菜ジュース、スムージーなどは、若者の場合、推奨される摂取量は1日150ml未満になります。
疲れやすく感じるようであれば、鉄分が不足している可能性があります。特に、10代の女性は生理期間中に鉄分を失うため、鉄分不足の危険性が高くなります。さまざまな種類の食べ物から鉄分を摂取するようにしてください。
ビタミンDは、骨や歯を健康な状態に保つ働きがあります。日常生活において、ビタミンDは太陽から摂取していますが、摂取は食べ物からも可能です。
カルシウムは、骨や歯を強く、太くしてくれます。ミルクをはじめとする乳製品、緑の野菜に良質なカルシウムが多く含まれています。
短期間での減量をうたうダイエット法は、栄養バランスがとれていないことが多く、成長に必須なビタミン・ミネラルを摂取することができません。
そのため、10代の若者にはおすすめできるダイエット法ではありません。
また、食べることに不安や罪悪感を感じたりするのであれば、摂食障害の可能性があります。摂食障害は深刻な問題であり、一人で対処できる問題ではありません。医師や教師、カウンセラーなど、誰か信頼のおける人に相談してみてください。