記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
クーラー病の主な原因は、エアコンによる空間の過度の冷えですが、エアコンを何度に設定すればクーラー病を防げるのでしょうか? 冷え性の方、必見です!
クーラー病とは、長時間クーラーの冷気を浴び続けたことで自律神経が乱れ、むくみや頭痛、下痢、肩こり、倦怠感などの諸症状をきたす状態のことです。
クーラー病の原因としては、夏場にクーラーで冷え切った部屋と暑い屋外とを何度も行き来したことが挙げられますが、特に多いのが長時間クーラーが過度に効いた部屋に居続けたことです。つまり、部屋のクーラーの温度管理が重要になります。
夏場によく外と部屋とを行き来するという場合は、外気温との差が5~7℃以内になるようにエアコンの温度設定をしましょう。
エアコンの標準的な設定温度は25~28℃といわれていますが、クーラー病にならない目安の温度は夏場で27~28℃前後です。暑がりの方にとっては少し高めな温度に思えるでしょうが、体感温度は人によって違うので、寒さを感じない温度に設定することが基本になります。
エアコンからの冷気が直接肌に当たると、体温が急激に奪われてしまいます。風向きを変えたり、可能であれば席の位置を変えたりするなど対策に努めましょう。
「クーラーは体に悪いから、扇風機しかつけない」という方も一定数いらっしゃいますが、30℃を超える真夏日や特に35℃を超える猛暑日では、クーラーをつけずにいると室内でも熱中症になる恐れがあります。
高齢者は命にかかわることもありますので、こうした場合でもエアコンを利用することが推奨されますが、そこまで暑くなく風のある日であれば、窓を開けて扇風機で部屋の空気を拡散することでも対処が可能です。なるべくエアコンの使用頻度を少なくなるよう、設定温度が低くなり過ぎないように工夫をしましょう。
また、最近ではベッドに敷くひんやりシーツやひんやり枕といった冷感グッズも多く販売されています。こうしたグッズを取り入れることで、エアコンだけに頼り過ぎずに暑い日を過ごせるようになります。
とはいえ、特にオフィスではエアコンの温度や風向きを自由に設定できず、根本的な解決ができないケースも少なくありません。そういった方はカーディガンやひざ掛け、スカーフ、レッグウォーマーなどの防寒グッズを身に着けるようにしてください。
特におすすめのグッズは腹巻です。お腹を温めると全身の温度が上昇しやすく、腹痛や腰痛などクーラー病の代表的な症状の緩和にもつながります。
クーラー病対策としては、エアコンの温度は27~28℃を目安に設定し、直接風が肌に当たらないよう調節したり、ときどき部屋を換気したりすることが大切です。温度管理が難しいという方は防寒グッズを持ち込むなどして、適宜できる対策に努めましょう。
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