記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
セックスをしているだれもが性感染症(STI)にかかる可能性があります。もしかしたら感染したかも? と思っても、自分から進んで検査を受けようとする人はなかなかいないでしょう。恥ずかしいと思っていませんか? ややこしい検査だと思っていませんか? そんな心配はいりません。STI検査は匿名で受けられ、即日結果がわかるかんたんな検査なんです。
病院や地域の保健所でかんたんに受けられます。男性なら泌尿器科、女性なら婦人科で予約を取って受診することもできます。保健所の検査は匿名で受けることができます。
STI検査を受ける前に、名前と連絡先の詳細を尋ねられますが、教えたくない場合は本当の名前を答える必要はありません。その場合は名前などを匿名として秘密にされます。
検査は数十分で結果がわかりますが、その場で待てないときは後で連絡を取る必要がありますので、連絡のとれる連絡先を知らせなければなりません。
検査の前に、病歴、性行為の履歴を聞かれます。以下のような、性生活に関する質問に答える準備をしていきましょう。
・最後にセックスしたとき
・無防備な(コンドームなしの)セックスがあったかどうか
・STIの症状があるかどうか
・なぜ感染している可能性があると思うのか
女性または男性の医師または看護師を希望することもできますが、通常よりも長く待たなければならないこともあります。
医師または看護師は、必要と思われる検査を教えてくれます。何に感染している可能性があるのか、なぜこうした検査を提案しているのかを説明してくれます。何かわからないときは、なんでも説明してもらってください。
検査には以下が含まれます。
・尿検査
・血液検査
・尿道から綿棒で採取
・性器の検査(自己綿棒採取)
自己綿棒採取は、クラミジアと淋病(りんびょう)の検査で必要となります。
ヒトパピローマローマウイルス感染症(HIV)と梅毒(ばいどく)では血液検査が必要です。
性器や肛門に炎症がない限りヘルペスの検査は行いません。ヘルペスの検査は患部から綿棒で採取します。これはしばらくの間不快感をもたらします。
いくつかの検査では、同じ日に結果がわかります。
「陽性」の場合は、結果の説明と必要な治療について説明を受けることになります。さらに検査を受けることになりますが、結果は1〜2週間待たなければならないかもしれません。この場合、結果を受け取る方法を確認されます(電話または郵送)。
多くのSTIは、抗生物質で治癒することができます。HIVのようないくつかの感染症は完治する方法はありませんが、治療法はあります。医師は、その後の治療について助言し、カウンセラーと連絡を取ることができます。
可能であれば、現在のパートナーや以前のパートナーにも検査や治療を受けられるようにしてください。自分では連絡を取りたくない場合は、病院側が患者の代わりに匿名で行うことができます。それは「パートナー通知」と呼ばれています。
自分が感染したり感染させたりするのを防ぐ最良の方法は、セックスするたびにコンドームを使用することです。コンドームは、必ず「安全基準マーク」が付いているものを購入してください。これは、高い安全基準で検査されたことを意味します。
安全基準マークの付いていないコンドームはこれらの基準を満たしていないため使用しないでください。一度、STIに感染しても免疫がついたとわけではありません。STIは、再発することがあります。
性感染症(STI)・・・と聞くと恥ずかしいと思ってしまいがちですが、STIはだれにでも感染する可能性があります。心当たりがある、この症状はSTI? 不安に思ったら検査することが大切です。自宅で検査できるキットも市販されています。STI検査は、まさに「転ばぬ先の杖」といえるでしょう。