記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/4/5
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
妊娠して元気な赤ちゃんを産むためには、
生殖機能を維持するために
守るべきポイントがいくつかあります。
妊活中の女性も、将来的に妊娠したい女性も、
必見の内容をお届けします!
受精率には、どうしても年齢が関係してきます。現代は妊娠する年齢が遅くなりつつありますが、生殖能力は年齢が上がれば上がるほど低くなっていくので、妊娠したい場合はこのことにも考慮するようにしてください。
最も生殖機能が発達しているのは、男女ともに20代前半です。
女性の場合は35歳以上になると急激に生殖機能が衰えていく傾向にあります。このころから卵巣から排出される卵子の質が落ちていきます。
体外受精などの不妊治療を行っても妊娠できる確率が低くなり、妊娠したとしても流産してしまう可能性も高くなってしまいます。
また、女性が35歳以上の夫婦の場合、3分の1は生殖機能に問題があるとされており、40歳以上になるとその数は3分の2に増えます。
なお、男性の生殖機能は40歳以降に衰えはじめますが、ほとんどの男性の場合は50歳以降でも女性に妊娠してもらうことができます。
クラミジアや淋病などの性感染症は、女性の卵管を傷つけ、妊娠の可能性を低くしてしまう恐れがあります。性感染症の疑いがある場合は、専門医の診察を受けてください。
一日あたり20本タバコを吸う女性は、更年期障害になる年齢が平均2年早まるとされています。また、男性の場合も喫煙すると精子にダメージを与えてしまう可能性があります。妊娠したいのであれば、禁煙するほうが効果的です。
体重が多すぎたり少なすぎたりすると、妊娠の可能性が低くなってしまいます。不妊の原因のひとつである多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)も、肥満などが原因で起こります。
BMI値が適切かどうか、セルフチェックしてみてください。
妊娠中や妊娠したい場合は、赤ちゃんへのリスクを最小限に抑えるためにお酒を一切飲まないことがおすすめです。妊活中の奥さんをもつ男性も、飲酒量を適量に制限してください。飲みすぎると精子の質に影響する恐れがあります。
男性の睾丸は、体温よりも1℃~2℃低くなくてはいけません。きつい下着を履いたり、熱いお風呂に入ったりすると、睾丸の温度を上げ、精子ができるスピードが遅くなってしまう恐れがあります。
放射線に当たったり、特定の化学薬品に触れたりすると生殖機能に悪影響が出る可能性があります。
避妊しないセックスを定期的にするようになって一年以上経っても(35歳以上の女性の場合、半年以上)妊娠しない場合、医師に相談してください。生殖機能の検査をし、場合によっては治療法や妊娠するためのアドバイスを提示してもらえるはずです。
妊娠したい場合、年齢は重要な要素のひとつではありますが、適正体重の維持や禁煙など、ふだんの生活習慣を改善することでも妊娠の確率を上げることはできます。妊娠したい女性や妊活中のご夫婦は、これを機に生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。