生活習慣病のリスクを高めるものをチェックして予防につなげよう!

2018/11/19

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

近年、生活習慣病が患者本人の普段の生活の積み重ねから発症するものであるという知識は、一般的に知られるようになってきました。
今回は、生活習慣病の症状とあわせて知っておきたい予防法について、生活習慣病のリスクを高める要素のチェックリストともにご紹介していきます。

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生活習慣病のリスクを高めるものをチェックしてみよう!

以下に、生活習慣病発症リスクを高める要素ばかりを集めた、チェックリストを掲載します。
チェック数が多ければ多いほど、生活習慣病に罹患する可能性が高くなるということですので、いくつあてはまるか確認してみましょう。

生活習慣病発症リスク チェックリスト

  • 40歳以上であり、20代のころと比べて体重が10kg以上増えている
  • いつも満腹になるまで食べてしまうし、おなかが出てきて太り気味の自覚がある
  • 食事を摂る時間帯や量が不規則で、栄養バランスもあまり考えていない
  • 外食や味の濃いもの、油もの、甘いもの、間食が大好きだ
  • ほぼ毎日適量以上の飲酒、または1日10本以上喫煙する習慣がある
    (1日の飲酒量が日本酒なら3合、ビールなら中瓶3本、焼酎2.5合を超えている)
  • ストレス解消や仕事上の付き合いのため、お酒を飲まずにはいられない
  • お酒を飲むとき、何も食べずにお酒ばかりを飲んでしまう
  • 1日中タバコを吸っている、または周囲に喫煙者が多い
  • 運動が好きではなく、歩く・走る・自転車などの有酸素運動はほぼしない
  • 階段はできるだけ使わず、エレベーターやエスカレーターを探して使う
  • 普段からデスクワークが多く、移動中も極力座るようにしている
  • あまり出かける習慣がなく、休日でも自宅でのんびり過ごすことが多い
  • 几帳面な性格で、物事に熱中しやすい方だと思う
  • 仕事で忙しく毎日遅くまで働いていて、睡眠不足が続いている
  • 最近、引っ越しや転勤、異動、結婚などで生活環境が大きく変わった
  • 悩みがあるためかイライラしたり、疲れを感じる頻度が増えたように思う
  • 自分だけの時間や、趣味・楽しみの時間をなかなか持てないでいる

生活習慣病を予防するためにはどうすればいいの?

あなたが生活習慣病になるリスクがどのくらいかわかったら、次は発症させないために今からできる予防策について見ていきましょう。
以下に、食事・飲酒・喫煙・生活・休養の5つの視点から、生活習慣病にならないためのポイントを解説しますので、参考にしてください。

生活習慣予防のための「食事」のポイント

日々の食事は、以下の点に留意して食事の時間・摂り方・内容を変えていきましょう。

  • 体重と身長から導き出すBMI値が22近くになるよう、ダイエットする
  • 脂肪が過剰に蓄積されないよう、糖分や脂肪分の多い揚げ物やお菓子は控える
  • 1日350g以上を目標に野菜をたくさん食べ、栄養バランスの改善をめざす
  • 食事は1日3回規則正しく、腹八分目を意識してゆっくり食べること

生活習慣予防のための「飲酒」のポイント

アルコールの過剰摂取は肝臓の負担となり、肝機能低下や体内への脂肪蓄積の一因となります。先述した1日当たりの適量を意識して、アルコール摂取量を調整しましょう。

また、1週間に2日間はお酒を飲まない休肝日を設けて、肝臓を休ませてください。

生活習慣予防のための「喫煙」のポイント

血管を収縮させて血流を悪くする喫煙は、体にとって百害あっても一利なしです。
動脈硬化や心筋梗塞など、命にかかわる病気を発症する前に、少しずつ減煙・禁煙して喫煙習慣を改めましょう。

生活習慣予防のための「生活」のポイント

脂肪の過剰な蓄積を防ぎ、血流悪化から体の各器官の機能を低下させないためにも、適度な運動習慣を身につけてください。

具体的には、1日30分程度のウォーキングを習慣化する、朝や寝る前の軽いストレッチや筋トレを習慣化するなどして、継続的に運動するのが効果的です。
また、しっかり食事から栄養を摂るためにも、日々きちんと歯の手入れをしましょう。

生活習慣予防のための「休養」のポイント

過度なストレスや睡眠不足は、人間が生きるのに必要な機能をコントロールする自律神経の働きを狂わせます。
昼夜の変化に従って、しっかり夜間に8時間程度の睡眠を取れるようにしましょう。

おわりに:生活習慣病の性質上、日ごろの生活を変えることで十分予防できる

生活習慣病はいずれも、その名の通り本人の普段の生活が大きく影響して、発症する病気です。だからこそ、日々の習慣を少しずつ改めていくことで、ほぼ確実に予防することができます。生活習慣病を発症するリスクに複数思い当たる節があるなら、今日から生活習慣を改める必要があります。この記事を参考に、少しずつ自信の生活を改善していってくださいね。

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