記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/12/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
職場や学校の健康診断で「血尿」や「尿潜血」を指摘されたら、ドキッとしますよね。
そんなとき、病院でさらに詳しく調べてもらうには、どの診療科に行けばいいのでしょうか。
今回は、血尿が出たときに行くべき病院の診療科と、そこで受けられる検査内容などを解説します。
健康診断などの尿検査で、血尿や尿潜血を指摘されたときにまず行くべきなのは、泌尿器科を標榜する病院やクリニックです。
泌尿器科では、健康診断で行ったような尿検査をはじめ、さまざまな機器を使って膀胱や腎臓の状態を撮影したり、血液や細胞に関する検査を受けられます。多方面から検査することで、血尿が起こった原因を探っていくのです。
泌尿器科の病院で、血尿を調べるために行われる検査としては、以下が挙げられます。
血尿に対する検査は、痛みなどの負担が少ない1~5の順番に行われるのが一般的です。
なお、1~4までの検査を行っても血尿の原因がわからない場合や、肉眼的血尿があって膀胱がんなどの重大な疾患が疑われる場合に、5の細胞診が実施されます。
健康診断で血尿や尿潜血がみつかり、泌尿器科で精密検査を受けた場合、腎結石や腎嚢腫、腎炎や膀胱炎などの病気がみつかるのは全体の3割程度といわれています。
一方でのこりの7割程度は特段の異常がみつからず、原因不明として結論付けられます。
このように、健康診断で血尿や潜血が指摘されても、肉眼で確認できない微量の血が混じる顕微的血尿では、重大な病気がみつからないケースも多いのです。
ただし、長期的に経過観察を続けるうちに症状が変化して病気が発現したり、将来的に深刻な病気につながる可能性もあります。このため、血尿や尿潜血の再検査で病気がみつからなくても、医師の指示に従って経過観察や定期的な検査を続けるようにしましょう。
明らかな肉眼的潜血はもちろん、微量の血が混じる顕微的潜血の場合でも、健康診断で血尿が指摘されたら泌尿器科で精密検査を受ける必要があります。泌尿器科では一般的な検尿からエコーなどを使った画像撮影、血液検査や細胞診まで、膀胱や腎臓の異常を発見するためのさまざまな検査を受けられます。もし特段の異常や病気がみつからなくても、時間を経て発現するケースもあるので、医師の指示に従って経過観察を続けてください。
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