記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/1/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
脂肪に似た物質であるコレステロールは、血液や細胞など、人体のあらゆる組織・器官に適量存在する必要成分です。また、体内の含有量が高くなりすぎると、病気の原因になることでも知られています。
今回は、体内・血中のコレステロール値が高くなりすぎる原因を、40代以上の女性にこの現象が起こりやすい理由とあわせて解説します。
血中のコレステロール値が高くなる原因として、遺伝による生まれつきの体質や、普段の食生活の影響によるもの、運動不足、年齢によるものなどが挙げられます。とくに近年では、欧米型の脂肪が多い食生活や過度な飲酒、習慣的に運動する人が減っているなどの生活習慣から、コレステロール値が高くなる事例が多く報告されています。
なお、加齢によってもコレステロール値が上がりやすくなることがわかっており、男性は40~50歳、女性は閉経を迎える年代になるとそのリスクが高まると言われます。
コレステロールには、一般的に善玉コレステロールと呼ばれる「HDLコレステロール」と、悪玉コレステロールと呼ばれる「LDLコレステロール」があります。
閉経が近づき、代表的な女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が急激に減った女性は、特に悪玉であるLDLコレステロール値が上昇しやすくなります。これは、肝臓からのLDLコレステロールの分泌量と働きをエストロゲンが補助し、コントロールしているためだと考えられています。女性が更年期を迎える年齢になり、エストロゲンの分泌量が急激に減少すると、同時にLDLコレステロール値の上昇という現象も起こるのです。
40代以降になり、更年期が近づいてきた女性は、自覚しにくい更年期症状の一種として、コレステロール値の上昇が起こることを覚えておくことが大切です。
更年期による女性の高コレステロール状態は、主に食事療法で治療していきます。具体的には、1日に摂取する食事の量と内容を、その女性の年齢・身長に適した内容に設定し、さらに毎日少しずつ運動療法を取り入れることで改善していきます。
遺伝や家族性高コレステロール血症など、特殊な場合でなければ、3カ月ほど食事療法を続けることで更年期女性のコレステロール値は低くなります。もし、食事療法を3カ月以上続けても効果がみられない場合は、HMG-CoA還元酵素阻害剤などの薬物を使った薬物療法を開始することになります。
いずれにしても、医師や栄養士のサポートがあった方が早く、スムーズにコレステロール値を下げることができます。まずは医師に相談することから始めてみましょう。
【 女性の健康推進室 ヘルスケアラボWEBサイトの情報をもとに編集して作成 】
遺伝的な要因をはじめ、日ごろの生活や食事習慣、そして加齢による体質やホルモンバランスの変化によってもコレステロール値は高くなります。女性の場合、特に更年期を迎えエストロゲンの分泌量が急激に落ち込む40代以降に、悪玉コレステロールあるLDLコレステロール値が高くなってきます。更年期症状の一種ともいえるコレステロール値の上昇は、食事療法でコントロールが可能です。詳しくは医師に相談してみてください。
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