記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2020/2/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肺がんかどうかを調べる検査として、まず思い浮かぶのはレントゲン検査だと思います。でも、レントゲンで肺がんの疑いがあるときに行う検査にはさまざまな種類があります。また、検査の結果がんとわかったあとにも行う検査があります。肺がんが見つかる前と後でどのような検査を行うのか、この記事で解説します。
肺がんの検査を受けに行ったとき、最初に行うのは問診です。問診では主に現在の病状、既往歴、家族歴、過去の検診の受診状況といったことが質問されます。
また、問診のほかに胸部X線検査(レントゲン)も行います。胸部X線検査は簡単に肺がんの疑いがあるかどうかがわかるため、多くの医療機関あるいは集団検診にて実施されています。
もし、ハイリスク群の人の場合は上記のほかにさらに喀痰細胞診も行うことがあります。ハイリスク群とは、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が400ないし600以上の場合で、50歳以上の人が対象です。喀痰細胞診は、痰に混ざって出てきたがん細胞を検出するための検査です。1回の検査ではがん細胞を発見しにくいため、数日間かけて何回か痰を採取して検査します。
胸部X線検査で異常が見られた場合、さらに詳しい検査を行います。具体的には、胸部CT検査、気管支鏡検査(気管支鏡下肺生検)、経皮針生検、胸腔鏡検査、外科的肺生検などです。
経皮針生検や胸腔鏡、外科的肺生検は身体に侵襲を伴う検査で、身体の状態が悪い場合は検査できないため、検査実施の可否は慎重に検討されます。
肺がんが見つかったに行う検査は、治療方針を決定するのが目的です。バイオマーカー検査や腫瘍マーカー検査のほかに、がんの広がりを調べる検査を行います。
肺がんの検査は、肺がんを発症しているかどうかを調べるためだけでなく、肺がんの治療方針を検討する際にも行います。検査の中には、身体に侵襲を伴うものもありますので、検査をするかどうかは医師の指示に従うようにしてください。