記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/5/2 記事改定日: 2019/9/20
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
「はえば立て、立てば歩け」と赤ちゃんの発達に対する思いは膨らみます。でも、発達のペースは赤ちゃんによって変わります。すこやかに育っていく赤ちゃんの成長を見守り、できれば、その瞬間を心のカメラに収めておきたいものです。この記事では、赤ちゃんが立ち上がる時期やその仕組み、つかまり立ちできるためのサポートの仕方などを解説します。
赤ちゃんは、生後9~10カ月ごろから立ち上がり、よちよち歩きをはじめます。まっすぐ立てるようになると、家具や両親の足を使って、必死に立ち上がろうとします。
平均して生後14カ月ごろになると自分の力だけで立ち上がりますが、18カ月後でも別に遅くありませんし、生後7カ月で立ち上がる赤ちゃんもいます。
上半身の筋肉を使い、足の筋肉がつき、立ち上がるために自分の体を引き上げる力が十分つくと、赤ちゃんは立ち上がります。
つかまり立ちは、赤ちゃんの発達で大きな目標になります。というのも、立ち上がるためには、ほぼすべての筋肉(腕から背中、太もも、足首)を同時に調節しながら動かさなくてはいけないからです。
まだ座れない時期の赤ちゃんでも、起き上がって座る練習をたくさんすると、ハイハイするようになるので、立ち上がるのに必要な上半身の力がつきます。赤ちゃんがハイハイしたり、はいつくばったりしていたら、ソファーにおもちゃを置いてみてください。赤ちゃんはソファーの下のほうまで動いて、おもちゃを取るために立ち上がろうとします。また、ベビーベッドのマットレスを最も低い位置に下げておくと、赤ちゃんはベビーベッドの端に自分の体を寄せ、手すりをつかんで立ち上がろうとするでしょう。
また、立とうとしている赤ちゃんと遊ぶ楽しいゲームがあります。まず、ソファの上におもちゃをいくつか置いて、ソファーの隣に赤ちゃんを置きます。すると、赤ちゃんはクッションをつかんで立ち上がろうとします。そして、勝ち誇ったような顔でおもちゃを取るのです。ソファーは簡単に動いたり、ひっくり返ったりすることがない安心して行うことができます。赤ちゃんがつかまり立ちをして、おもちゃに手を伸ばしてつかもうとしていたら、赤ちゃんをほめてあげましょう。
赤ちゃんが立ち上がるコツをつかんでよちよち歩きをするようになったら、次にやらなくてはいけないのは、赤ちゃんの安全を確保することです。自宅の中の安全を確保するために、赤ちゃんがぶつかりそうな角や柵がないようにしましょう。
また、すべったりつまづいたりするのを防ぐためには、紙や開いたままの本、すべりやすい雑誌などを床に置かないことも大切です。もし、床に何かをこぼしたらすぐ拭きとりましょう。
そして、赤ちゃんには、つるつるした底の靴や滑りやすい靴下を履かせず、素足にするか、滑り止めのついた靴下を履かせましょう。