記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/5/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
うっかり薬を飲み忘れてしまうことは、誰でも一度は経験があると思います。このような場合、飲みそびれた薬はいつ飲めばよいのでしょうか。また、飲み忘れたからといって、次の服用時間に2回分飲んでしまってもいいのでしょうか。
薬を飲み忘れたことに気づいたら、基本的には気づいた時点で飲むのが正しいです。ただ、どんな薬も気づいた時点で飲めばいい、というわけではありません。
まず確認したいのは、次に薬を服用するまでにどのくらい時間の間隔があるかです。薬を飲む間隔は、1 日2~3 回服用する薬は最低4~5時間、1日1回服用する薬は最低8時間くらいの間隔をあけることが必要です。したがって、飲み忘れに気づいた時点で次の薬を服用する時間が迫っていたら、忘れた分の薬は飲まずに次の薬から服用するようにしましょう。
次に確認したいのが薬の種類です。糖尿病の治療薬やホルモン剤の中には、決められた時間に飲まないと効果が得られないものがあります。このような薬を飲み忘れた場合は、次の薬から服用するようにしましょう。
薬を飲み忘れたときに1番やってはいけないのが2回分まとめて飲むことです。薬を飲み忘れたからといって、2回分飲んでしまうと薬の血中濃度が想定より高くなりすぎて副作用が出てしまう恐れがあります。
薬を飲み忘れてしまったからといって、すぐに体に影響が出ることはありません。しかし、それは風邪の薬や貧血治療の鉄剤など限られた薬の場合です。高血圧の薬や糖尿病の薬などでは1回飲み忘れてしまうと前回飲んだ薬の効果が薄れてしまっているため体へ影響が出てしまうこともあります。そのため、処方された薬は指示通りに服用することが大切です。
自分でできる薬の飲み忘れを防ぐ方法として、以下のようなものがあります。
また、家族など同居している方がいる場合は、時間が来たら声をかけてもらうよう頼んでみるのもよいでしょう。また、最近ではスマートフォンのアプリで薬の飲み忘れをしないように管理をする機能があります。お薬を飲んでいないとアラームが鳴ったり、ジェネリック医薬品が表示されたり、服用していない薬が何個残っているかを薬局側が把握できる機能が備わっているものもあります。
薬を飲み忘れた場合、次に服用するまでの時間にどのくらい間隔があるかを確認することが大事です。次の服用まで時間がたっぷりあるなら、気づいたときに飲んでも構いませんが、あまり時間がないなら、次の服用時間に1回分だけ服用してください。間違っても、飲み忘れた分もあわせて2回分服用する、といったことはしないでください。また、薬を飲み忘れないよう、アラームやアプリを使って適切なタイミングで服用できるようにすることも大切です。