記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/6/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ストレスが強くなって心身の不調があらわれる前に対処する方法のことをストレスマネジメントと言います。この記事では、ストレスマネジメントがどのようなものかや、ストレスコーピングとの違い、具体的な方法を解説します。
ストレスマネジメントとは、ストレスが過剰になりすぎる前に、ストレスと上手に付き合っていくための対策を行ったりすることです。
ストレスは、何らかの外的な負担がかかることで、体の内部に変化が起こることです。細かく分けると、外的な負担のことをストレッサーといい、体の変化をストレス反応と呼ばれます。同じストレッサーに対して、全員が同じストレス反応を起こすわけではなく、気にしない方もいれば、大きく影響を受けてしまう方もいます。
ストレス状態が長く続くと重大な病気を引き起こし、仕事や日常生活に支障をきたすことがあります。国は労働者のメンタルヘルス対策を推進しており、社員の健康を守り、安定した雇用と高い収益性を実現するためにもストレスマネジメントが必要とされています。ストレスマネジメントは、自分で行うものや、会社のような組織で行うものなどがあります。
ストレス・コーピングは、ストレスを軽減、除去するための方法で、以下のような視点でストレスに対応していきます。
ストレスマネジメントは、ストレスの存在に気づき、何らかの解消方法をとるために、いくつかの手立てを組み合わせていきます。主な手立てとして、以下のようなものがあります。
ストレスを受ける人本人が、ストレスの原因や対処方法について知り、日々の生活や仕事の中でストレスとうまく付き合っていけるようにします。ストレスのセルフチェックや、自分なりのストレス解消方法などを見つけていきます。
上司が部下の健康状態に気づき、適切な対処方法を検討します。上司が相談にのるといった方法だけではなく、産業保健スタッフと連携することも行います。当事者が休職から復帰する際のフォローや、組織にストレス要因がある場合には職場環境改善のためのアプローチにも取り組みます。
職場によっては、保健師や看護師、衛生管理者、産業カウンセラー、臨床心理士などが在籍して組織におけるメンタルヘルスケアの企画と実施、個人の相談窓口、健康情報の管理、外部資源との連携などを行っています。
医療機関や専門相談窓口などの専門的な機関を活用して、ストレスの問題に対応していきます。
職場や家庭、経済的問題など、日々の生活の中にはさまざまなストレス要因が潜んでいます。そこで、いくつもの側面から、早期にストレスの存在に気づき、対処をしながら上手に付き合っていくことをストレスマネジメントといいます。労働者の健康問題においてもストレスへの対応は課題となっており、職場でのメンタルヘルス対策が推進されています。