記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/7/11
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
夏は食中毒が発生しやすく、いつも以上に食品の取り扱いやキッチンの掃除に注意したい時期です。お弁当やお惣菜など食品そのものはもちろん、食器、手など食品と接するものを感染から守ることも重要。この記事では、夏の食中毒予防のポイントを紹介します。
食中毒とは、細菌やウイルスに汚染された飲食物や有害物質が含まれた飲食物を摂取することで、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状を引き起こすものです。このうち、細菌を原因とする食中毒を細菌性食中毒と呼びます。細菌性食中毒は、食中毒全体のなかで発生件数の70~90%を占めています。細菌性食中毒は気温と湿度が高くなる夏に多く発生し、感染型、毒素型、生体内毒素型という3つの代表的なタイプに分かれます。以下、それぞれの原因菌を紹介します。
細菌が付着した食品を摂取し、体内で増殖した細菌が病原性を持つようになります。
細菌が食品中で増殖して毒素が作られます。
細菌が体内で増殖して毒素が作られます。
夏の時期に多くみられる食中毒に罹ると、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱、血便などの症状があらわれます。また、カンピロバクターを原因とする感染型食中毒に罹った場合、1000人に1人の割合でギランバレー症候群を引き起こし、手足のまひや呼吸困難があらわれて命に関わることもあります。
腹痛など食中毒の可能性がある症状があらわれたら、すぐに最寄りの医療機関を受診しましょう。また、夏は汗で脱水症状に陥りやすいですが、食中毒によって脱水状態がさらに進んでしまう恐れもありますので注意してください。
診察後は医師の指示に従います。また、脱水症状を避けるために、こまめな水分摂取を心がけることも大切です。食事は胃腸を刺激しないように、ぬるめのお湯やスポーツドリンクを摂取しましょう。食事を再開するときも、消化しやすく胃腸の負担が軽いものを選んでください。
夏の食中毒予防は、食材の取り扱いがとても大事です。以下に、食材の選び方や保存方法などをご紹介します。
夏の食中毒は腹痛や下痢、嘔吐のほか命に関わる重症を引き起こすことがあります。食材を選ぶときはもちろん、調理中や食事を食べるときも、食中毒予防を心がけましょう。