記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
2017/9/6
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
斜視とは、物を見ようとした時に、片目はその方向を見ているのですが、もう片目が違う方向を見てしまう状態です。
斜視の原因として下記のようなものがあります。
・目の筋肉や神経の異常
・遠視
・片目の視力低下
新生児は、目や目を動かす筋肉をうまく使えないため、目の位置が安定しないことが普通です。 しかし、生後3ヶ月を過ぎて子供の目の位置がずれている場合は、斜視が疑われます。眼科を受診して、相談してみてください。ずれている方の目がどの方向を向いているかによって、斜視にはいくつか種類があります。
・内斜視:ずれている方の目が内側を向いています
・外斜視:ずれている方の目が外側を向いています
・上斜視:ずれている方の目が上側を向いています
・下斜視:ずれている方の目が下側を向いています
通常の視力の場合、物を見る時に両目を使います。しかし斜視があると、物がずれて見えたり、ぼやけて見えるため、ずれている方の目を使わないようになってしまいます。 子どもが片目を使わないようになると、その目の発達が邪魔され、「弱視」と呼ばれる状態になります。斜視が原因で弱視になってしまうと、メガネを掛けて視力が上がらなくなってしまいます。
斜視では、原因に応じて治療が行われます。治療は早く始めた方が良いので、自分の子供が斜視かも、と思った場合は、早めに眼科を受診してください。
斜視の原因が遠視の場合、遠視を矯正するメガネを使います。目の焦点を調整する点眼薬を使うこともあります。
斜視の原因が遠視以外の場合、目の位置をまっすぐにする手術をすることがあります。斜視の原因、種類や状態によって、何歳で手術をするかが異なります。
また両眼視と言って、両方の目を使って立体的に物を見る力を獲得することが大切です。通常生後1年くらいで両眼視ができるようになり、6歳くらいで完成すると言われています。斜視は両眼視がうまく出来ていない状態なので、早めに診断・治療をして両眼視ができるように訓練する必要があります。
・子供の斜視は治りますか?
・眼鏡をかけなければなりませんか?
・斜視の治療に、手術は必要ですか?
・斜視があると、これから他の病気や問題が起こる可能性はありますか?