糖尿病

2017/10/17

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

鼻水革命 Nasaleze ナサリーズ
鼻水革命 Nasaleze ナサリーズ

概要

通常、私たちが炭水化物や甘いおやつなどの糖質を食べることによって、血液の中ではぶどう糖と呼ばれる糖分の値が高くなりますが、これを高血糖と呼びます。

膵臓からはインスリンというホルモンが分泌されており、このぶどう糖をエネルギーとして使えるように処理する、つまり高くなった血糖値を下げる役割をします。
健康であれば、こうしたサイクルによってエネルギーの需要と供給が上手に処理されるのですが、いくつかの原因からインスリンの分泌量が不足する、または欠乏してしまう病気のことを糖尿病といいます。

糖尿病は発症する原因の違いによって、1型糖尿病と2型糖尿病の二つに分けられます。
1型糖尿病とは、膵臓に存在するインスリンを分泌する細胞自体が故障しているため、インスリンが分泌しない糖尿病のことです。
2型糖尿病とは、食べすぎ、運動不足、ストレスの蓄積など日常生活の乱れがベースとなって、膵臓を過剰に働かせてしまうことでインスリンの分泌量が減少、またはインスリンの効き目が低下するといった糖尿病のことです。

糖尿病は高血糖が続くことで、血管に関わる病気(脳卒中、心臓病、腎臓病)に発展する病気ですので、診断を受けたあとでは薬や食生活などで血糖値のコントロールをしていかなければならないものです。

症状

糖尿病初期では、自覚症状が見られないことがほとんどですが、高血糖値が続いてくると排尿回数が多くなる、塩辛いものを食べていなくてものどが渇くようになる、何となく疲れがとれないなどの症状が見られます。
さらに病状が進み合併症の予兆があると、自覚症状としては、視力が低下したり、手先や足先の知覚が鈍くなるという症状も見られてきます。

診断

血液検査において、空腹時血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)の項目で、どのくらい高血糖になっているかを確認します。
ほかには75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)といって、甘い液体(ぶどう糖)を飲んでいただき30分後、1時間後、2時間後の3回にわたって血液検査による血糖値を確認していきます。
尿検査では、尿の中のタンパク質や糖分の量を確認していきます。

治療

定期的な血液検査によって血糖値やHbA1c値などを確認しながらコントロールしていきます。合併症にならないことを念頭に、HbA1c7.0%未満(年齢によって誤差あり)を目標としていきます。

カロリー計算を基準にした食事療法と毎日の運動療法を指導していきます。
生活習慣の見直しでは血糖値の安定が認められない場合、または糖尿病1型の患者様には薬物療法を用います。
薬物療法には内服薬と注射薬の二通りがあります。

内服薬では、糖尿病基本薬としてメトグルコやメトホルミン。
低い血糖値の場合には作用せず、高い血糖値の場合のみに血糖を下げるという作用のジャヌビア(DPP4阻害薬)。
尿として糖分を排泄して血糖を下げる作用のジャディアンス(SGLT2阻害薬)。
糖分の吸収をシャットダウンするベイスンや、膵臓からインシュリンを分泌させる作用のアマリールなどがあります。

患者様の自己注射となる注射薬は、血糖値を下げる作用の薬剤とインシュリンが効きやすくする作用の薬剤(GLP-1受容体作動薬)、二つの方法を使い分けたものとなります。

生活・自宅で気をつけること

自分の健康を知る事がどんな病気にも予防となりますので、まずは健康診断を受け、血液検査で自身の血糖値を認識してください。

糖尿病予備軍、または糖尿病と診断された場合には、食生活の見直しが重要となります。
1日3食をできるだけ同じ時間帯に摂ることと、豪華で高価な食事は必要ありませんので、偏食を避けた栄養バランスが整ったメニューにしていくことが大切です。

1日の適切カロリーに沿って、暴飲暴食は避けることを重点とすることが良いとされます。
そのためにはよく噛むことと、食べる順番を野菜→肉や魚→炭水化物にすると血糖値の上昇も抑えられますし、苦痛なく食べることができます。
また食事とは別に、喫煙とアルコールの飲み過ぎは、できるだけ避けることが望ましいです。

食べたものをエネルギーとして使うことが血糖のコントロールには重要です。毎日続けることに大きな成果が得られますので、苦しく激しい運動ではなくウォーキングなどの有酸素運動を中心に30~50分を目安に行っていきましょう。

毎日の生活の中で、食事や運動ばかりに気をとられて、実施する程度が過剰になってしまいますと低血糖という意識障害を起こす現象につながりますので注意が必要です。
また合併症の予防として、皮膚の状態を観察する、傷をつくらないなどの意識を持つことも大切なひとつとなります。

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