溶連菌性扁桃炎

2017/10/17

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

概要

扁桃炎とはウイルスや細菌による感染が原因で、口蓋扁桃(のどの奥に左右にある部分)が腫れている状態です。口蓋扁桃が腫れると、のどの奥の左右に赤く腫れ上がったものが観察できます。特に症状が強くて何回も繰り返すことが多いのが、「溶連菌」という細菌を原因とした溶連菌性扁桃炎です。子どもや若い人がかかりやすいです。

一般的な風邪(ウイルスによる上気道炎)と比較すると、熱が高く、体のだるさなどの症状がとても強いことが特徴的です。また数日間38度を超える熱が続いたり、一旦治ったと思っても再発したりします。

抗菌薬による治療が有効です。

症状

一般的な風邪(ウイルスによる上気道炎)と比較すると、のどの痛みや飲み込む時の痛みが強く、38度を超える高い熱が出ることが特徴的です。あごの下〜首の周りのリンパ節が腫れて痛みが出たり、体のだるさがとても強かったりします。

診断

医師の問診、診察で診断されます。

口の中を見ると、のどの奥の左右にある口蓋扁桃が片方、もしくは両方が赤く腫れ上がっているのを観察できます。白苔といって、白いものが口蓋扁桃に付着しています。

またあごの下〜首の周りのリンパ節が腫れているので触ることができて、圧痛もあります。

のどの奥を綿棒でこする迅速検査(A群β溶連菌迅速抗原検出キット)があり、10分程度で結果が出ます。迅速検査は必要に応じて行われます。

頻度は少ないのですが、溶連菌性扁桃炎が悪化して、膿瘍を形成することもあります。あまりにも強い腫れやツバを飲み込むこともできないような場合は、CTなどの検査が行われることもあります。

治療

サワシリン®やフロモックス®などの抗生剤の飲み薬が使われます。また熱に対してはロキソニン®やカロナール®といった解熱鎮痛薬が使われます。最初に使われた抗生剤が効かなかった場合は、種類を変える必要があります。

1年間に何回も扁桃炎を繰り返す場合、扁桃を摘出する手術も検討されます。

生活・自宅で気をつけること

・溶連菌は感染力が強いので、家族や子供同士などよく触れ合うような場合は、うつることがよくあります。家族が溶連菌性扁桃炎にかかっていて、自分ものどの痛みと高熱が出たような場合は、早めに医療機関を受診して治療を始めましょう。

・溶連菌扁桃炎は長引きやすく、再発しやすいのが特徴です。抗生剤でしっかりと治しきることが大切なので、必ず医師に処方された分を飲みきってください。抗生剤を飲み始めて良くなったからと内服を辞めてしまうと、再発することがよくあります。

・扁桃炎が悪化すると、扁桃周囲膿瘍と呼ばれる状態になることがあります。抗生剤を飲み始めても熱や喉の痛みが悪化し、唾も飲み込めなくなり、口の中を鏡で見ると扁桃が大きく腫れていたり、白い膿みたいなものがたくさん付着していたりすることが特徴です。扁桃周囲膿瘍になると抗生剤の飲み薬だけでは治らず、耳鼻科で針を刺したり、切開して膿を出す必要があります。

・年に何回も扁桃炎を繰り返す方は、扁桃を摘出する手術がありますので、医師に相談してみてください。

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