記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
運動が誘発する気管支痙攣(EIBとも呼ばれる)は、運動中に肺の気道が収縮する(小さくなる)ときに発生します。これにより呼吸困難になります。EIBを患っている場合、30分以上継続して運動することが難しい場合があります。
EIBの症状は、通常、5〜20分間の継続した運動後に現れます。一般的なものには、喘鳴(ぜんめい、息切れ、鳴き声、笛吹きまたは音楽的な音を出す呼吸)、呼吸困難、胸痛(きょうつう)、咳、胸部圧迫などがあります。
運動中に、肺の中の空気よりも冷たく乾燥した空気を吸い込むことで、EIBを引き起こすと考えられています。EIBと慢性喘息の場合、春と秋に症状が悪化し、アレルギーに苦しむ傾向があります。
医師は、症状について質問し、理学的検査を行い、呼吸検査を行います。呼吸検査では、肺活量計やピーク流量計を使用し、肺からどれくらいの空気を吐き出すことができるかを測定します。医師は、あなたがEIBを患っていると診断したら、症状に対してどのような治療法が最適であるかを判断します。
EIBを治療する医薬品には以下のものがあります
医師は、あなたにとって最適な薬は何かを説明したうえで、薬を処方します。薬の効果が現れるよう、必ず医師の指示に従ってください。
運動の前後に15分以上のウォームアップとクールダウンを行うと、EIBの症状が緩和します。また、極度に寒いところでの運動を控え、風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症を患った場合は運動しないでください。アレルギーがある場合、花粉の飛散量が多い日の運動は避けてください。また、喫煙者も控えてください。