幼児の黄疸

2017/3/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

概要

幼児の黄疸は、赤ちゃんの肌、目、口が黄色に変わることです。黄疸は、赤ちゃんの生後数日のうちに発症するのが一般的で、変色はビリルビンが原因です。

ビリルビンは、古い赤血球を分解するときに作られます。通常、肝臓は血流からビリルビンをろ過しますが、乳児の肝臓はまだろ過に十分なほどには発達しておらず、ビリルビンが蓄積することで黄疸が起こります。珍しい症状ではなく、また、あまり重い症状が出ることはありません。

症状

赤ちゃんに黄疸が出ているかどうかを確認する方法は、肌の色、白目、口の中を観察することです。これらの部分が黄色に変色している場合、医師に相談してください。赤ちゃんの肌を指先で静かに押すと指の回りは、普通、白く見えますが、黄色に見える場合、黄疸が出ているかもしれません。赤ちゃんの肌の色が濃い場合は、チェックするのが難しいかもしれませんが、目や赤口の中で見つけることができます。赤ちゃんに黄疸の兆候が見える場合は、すぐに医師に連絡してください。

蛍光灯の下では、黄色く見えがちなので、自然の日差しで赤ちゃんを調べてみてください。

黄疸は、通常、生後3日から7日の間に現れます。血液中のビリルビンの量が増えると、体が黄色くなります。ビリルビン値が上昇すると、頭から胸、さらには足指にまで黄疸が出ることがあります。これはより重度の黄疸を呈していることを示す徴候であり、すぐに医師に連絡してください。

原因

黄疸は、ビリルビンが肝臓でろ過されず、体に過剰に蓄積されることで起こります。出血、感染、肝臓病などの問題によって引き起こされることもあります。

下記の場合、赤ちゃんに黄疸が出る可能性が高くなります。

・(38週以前に生まれた)未熟児:未熟児は肝臓も未熟なため、便通が少なくなります。これは、未熟児が正期産の赤ちゃんと同程度にはビリルビンを取り除くことができないことになります。

・出産中の打撲:あざは、ビリルビンのもとになる赤血球を多く生成するため、血流中のビリルビンのレベルを上げることがあります。

・授乳の問題:授乳に問題がある赤ちゃんは脱水症、またはカロリー摂取量が低くなり、黄疸のリスクを高めます。赤ちゃんの授乳に問題がある場合、医師に相談してください。

診断

赤ちゃんの肌が黄色い場合は、すぐに医師に相談してください。医師は血液を採取し、血中のビリルビンを測定します。必要に応じた処置でビリルビン値が高くなるのを防ぎます。

治療

軽度の黄疸は通常2〜3週間で消えます。より深刻な黄疸の場合、病院で治療を受ける必要があります。元々持っている病態が黄疸を引き起こしていると考えられる場合、医師はその根底にある病態を治療します。黄疸の治療が必要な赤ちゃんは、ほとんどの場合、光線療法を受けることになります。

光線療法中、赤ちゃんは特別な光線の下に置かれるか、特別な光線を発する毛布の中に置かれ、過剰なビリルビンを取り除きます。光線療法は通常1〜2日間続きます。

光線療法がうまくいかず、ビリルビン値が上昇し続けると、輸血を必要とする場合があります。この治療では、血液の一部が取り出され、希釈してから体に戻されます。

いつまで黄疸を抱えるかは、赤ちゃんによって異なります。大体、ビリルビン値が最初の3〜4日間上昇し、ゆっくりと戻っていきます。母乳で育てられた赤ちゃんは、保育室の赤ちゃんよりも、長い時間、軽度の黄疸を呈することがあります。

合併症

黄疸は、ほとんどの健康な赤ちゃんにとって重大な問題ではありません。しかしながら、非常に高いビリルビンレベルは危険であり、脳損傷を引き起こすこともあります。赤ちゃんが未熟児であれば、高ビリルビン値が重大な傷害を与えるリスクも高まります。

医師に質問するための項目

・どんな治療法が最適ですか?
・治療が必要ですか?
・いつ医師に連絡したほうがいいですか?
・黄疸があると問題がありますか?
・光線療法が必要ですか?
・重度の黄疸がありますか?
・経過観察のために赤ちゃんを連れて来る必要がありますか?
・入院する必要がありますか?

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