関節リウマチ

概要

関節リウマチ（RA）は、関節の炎症や痛みの原因となる自己免疫疾患です。心臓や肺などの内臓など、身体のほかの部分にも影響を及ぼします。

症状

症状には、以下のいずれか（または複数）が含まれます。
・痛みを伴う関節(特に手、足、膝)の腫れ
・関節が動かしにくい
・罹患した関節の硬直および痛み（特に睡眠後）
・熱
・赤くむくんだ手
・疲労
・関節付近の皮膚下の硬い隆起（リウマチ様結節）
・食欲減少

RAかはどうか、どうすればわかるのか？

一般的に、最初に罹患する関節は手、手首、足および膝です。 RAは通常、両手首など身体の両側の複数の関節に同時に作用します。 時間が経つと、顎、肩、腰などの大きな関節にも影響を与える可能性があります。

診断

基本的には症状の問診をし、身体検査をします。 また、血液検査、関節液の分析（痛みの原因についてほかの可能性がないか、関節内の液体を検査）やX線検査を行うこともあります。

治療

アスピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセンなどの市販薬やアセトアミノフェンなどに、症状を緩和させる効果があります。 また医師により、鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬などを処方できます。これらの薬は痛みや腫れを軽減させますが、関節の損傷を遅らせるわけではなく、多く使用し過ぎると副作用のリスクが高くなる恐れがあります。

RAにかかると、免疫システムが制御不能になりますが、免疫抑制剤を使えば正常にすることができます。 しかし、免疫系の感染に対する反応を低下させる恐れもあります。

関節が痛い場合は、ステロイド剤を処方することがあります。 ステロイドは痛みや腫れを軽減し、関節の損傷を遅らせますが、長期間（数ヶ月または数年）使用すると、効果が低下します。また、抗てんかん薬も、RAに有効といわれています。

上記の薬が早期に使用されれば、症状の緩和まで数週間かかることがありますが、関節の損傷を遅らせることができます。使用上問題ないかどうかは、血液検査で確認する場合がありますが、妊婦は上記のいくつかの薬は服用してはいけません。
投薬で効果的に治療できない症例では外科手術を行い、関節の動きを取り戻し、痛みを和らげ、変形を修正します。 手術のメリットとリスクやRA治療の選択肢については医師に相談してください。

治癒することができますか？

RAは生涯にわたる病気です。 治療によって少し改善する場合もありますが、大半は再発します。 症状が現れ始めたら、すぐに医師に診察してもらうことが重要です。

私生活でできる対処法

・定期的な運動
・太りすぎの場合は体重を減らす
・健康的な食事
・温かいシャワーや温湿布で痛みやこわばりを減らす

水中エアロビクスやウォーキングなど定期的な軽度の運動によって、関節の周りの筋肉を強化し、疲労を和らげることができます。運動中に痛みを感じたらすぐに止めてください。

減量し健康的な食生活をすることも効果的です。

関節の負担軽減のために、グラブツールや杖などの装具を使用して、あなたの日常生活を楽にすることができます。ツールについては、医師に相談してください。

痛みのある関節を温めたり冷やしたりすることで、痛みを鎮めることができます。15分の温かいシャワーや入浴、冷湿布や関節を冷水中に浸すのが有効

です。 血の巡りが悪い場合は行わないでください。

合併症

手が曲がったり変形するなど、ほかの病気を引き起こす可能性があります。 肺や心臓病になることもあります。 新しい症状が出た場合は、医師に相談してください。

医師に質問するための事柄

・関節リウマチはどのように治療しますか？
・関節の腫れや痛みを和らげるために何をすれば良いですか？
・関節リウマチの原因は何ですか？
・どんな薬で治療しますか？
・症状が現れたらどうすれば良いですか？