慢性咳嗽

2017/3/21

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

概要

慢性咳嗽(がいそう)は8週間以上続く咳(せき)です。 これは、通常、アレルギーや胸やけなどの症状によって引き起こされ、症状とともに消失します。

症状

慢性咳嗽では、以下の症状がみられます。
・痰(たん)がからんだ咳(せき)
・喘鳴(ぜいめい)
・38℃以上の高熱
・急激な体重減少
これらの症状がないにもかかわらず咳が続く場合は、他の病気がある可能性があります。その場合は、次の症状があるか確認し医師に相談してください。
・就寝中に大量の汗をかく
・咳とともに血を吐く

原因

慢性咳嗽は、以下のものが原因で起こることがあります。
・喫煙
・アレルギー性鼻炎
・喘息(ぜんそく)
・胸やけ
・逆流性食道炎
また、高血圧治療のためのアンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬などの特定の医薬品は、慢性的な咳を引き起こす可能性があります。 薬を服用している場合は、使用している薬が咳を起こす可能性があるかどうかについて医師に相談してください。

治療

喫煙者は、禁煙します(ニコチン代替製品、処方薬、または禁煙を助ける別の方法の使用については、医師に相談してください)。
アレルギーから鼻炎を起こした場合は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を避けるようにしましょう。
一般的なアレルゲンには以下が含まれます。
・ほこり
・煙
・花粉、カビ、新しく刈った草
・ペット
・特定の植物
・洗浄剤および室内消臭剤
・化学煙
喘息がある場合は、医師が症状の適切な治療法を決定するのを手助けします。
胸やけや、逆流性食道炎がある場合は、胃の酸を減少または中和して酸逆流の症状を和らげることができる市販薬や処方薬があります。
市販薬は、咳などのアレルギー症状を緩和するのに役立ちますが、服用にあたっては医師または薬剤師に相談してください。

医師に相談するための質問

・咳の原因は何ですか?
・この咳は、どれくらい続くのでしょうか?
・この咳は、ほかの人にうつりますか?
・咳を和らげる市販薬はありますか?
・咳が長く続くと健康上のリスクはありますか?

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慢性咳嗽(2) アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(1)