椎間板ヘルニア

2017/3/21

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士 呼吸器内科専門医

山本 康博 先生

概要

椎間板ヘルニアは、腰椎(背骨の下部、肋骨の底と腰の間)で最も一般的な疾患です。
椎間板(ついかんばん)ヘルニアとは、背骨にある柔らかいクッションのような椎間板が飛び出して神経を圧迫した状態を指します。場合によっては、破裂した椎間板やスリップした椎間板と呼ばれることもあります。

症状

椎間板の一部が神経を圧迫すると、背中や脚に痛みを引き起こす可能性があります。痛みの場所は、どの椎間板が弱いかによって異なり、痛みの程度は椎間板がどれくらい神経を圧迫しているかによって変わります。
痛みのほとんどは殿部(でんぶ)に広がり、一方の大腿部の後ろを通ってふくらはぎまでおよびます。坐骨(ざこつ)神経の経路に沿って痛みが伝わるため、坐骨神経痛として知られています。
一部の人は両足に痛みがあります。脚や足が麻痺したり疲れたりします。椎間板ヘルニアからの痛みは活動しているときに悪化し、安静時によくなります。咳やくしゃみ、座っている、運転する、前かがみになると痛みが悪化することがあります。これらの動きが神経に大きな圧力をかけるため、痛みが悪化します。
トイレに行くのに困ったときや、体重の減少、夜間の痛み、背骨の中のいつもよりも痛みや衰弱がある場合は、すぐに医師に伝えてください。これらはより深刻な問題の兆候かもしれません。

原因

年齢を重ねるにつれて椎間板は弱く、より平らになります。椎間板が弱すぎると、外側の部分が裂けることがあります。椎間板の内側部分が引き裂かれて、それの横にある神経を押します。椎間板ヘルニアは、30代と40代の人々に最も多くみられます。

治療

鎮痛薬を2日間ほど服用すると、動けるようになります。活動的になってくると、動作がより速くなります。痛みがひどい場合は、1~2日間ベッドで休んでください。
鎮痛薬が効かない場合、背骨に注射することがあります。痛みを止めるために、複数回の注射が必要な場合があります。脊椎をカイロプラクティックなどで引き伸ばすと、痛みを緩和することができます。
また、背中の運動で、背中と腹筋をより強くします。これにより、椎間板への負荷が軽減され、傷つきにくくなります。背中の運動については医師に相談してください。
ほとんどの人は、約4週間で症状が改善しますが、ときには時間がかかることがあります。4~6週間後にまだ痛みや麻痺があったり、症状が悪化したら医師に相談してください。場合によっては、痛みを和らげるために手術が必要な場合があります。

予防

X線撮影やその他の検査で、椎間板ヘルニアがあるかどうかを調べることができます。
よい姿勢(まっすぐに立つ、まっすぐに座る、背中をまっすぐに持ち上げる)は、椎間板の圧力を軽減することによって背中を助けることができます。そのほかの注意点として、以下のようなものがあります。
・持ち上げるときには膝と腰を曲げ、背中をまっすぐに保つ
・ものを持ち運ぶとき、からだの近くで持つ
・長い間立っている場合は、しばらくの間、小さなイスや箱に一方の足を置く
・長い間座っている場合、膝があなたの腰よりも高くなるように、小さなイスに足を置く
・ハイヒールを履かない
・うつぶせで寝ない

医師に相談するための質問

・私は椎間板ヘルニアでしょうか?
・別の椎間板ヘルニアの危険にさらされていますか?
・再発いないようにするにはどうすればよいですか?
・治療にはどのようなものがありますか?
・痛みを和らげる方法には何がありますか?
・治療するために使用する薬は何ですか? 副作用はありますか?

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