女性の乳房の痛み

2017/4/5

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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概要

乳房の痛みは、月経(月経周期)を有する女性の一般的な問題です。 ただし高齢の女性ではあまり一般的ではありません。 痛みは片方の乳房または両方にある可能性があります。 毎月痛みがでてはなくなる場合もありますし、数週間、あるいは数ヶ月痛みが続くかもしれません。

原因

様々な原因が胸に痛みや圧痛を引き起こします。 原因をここにいくつかあげてみます。
長時間続く乳房の痛みを抱えている場合や、再発する場合は、医師に相談した方がよいでしょう。
・月経中のホルモン変化
・月経中に起こるかもしれない水分貯留
・乳房の損傷
・妊娠
・母乳授乳
・乳房の感染症
・乳がん(乳房の痛みの通常の原因ではない)

診断

医師は痛みの原因を突き止め、治療が必要かどうかを判断するために質問をします。 医師に痛みを説明をして、胸のどこにそれが感じられるかを説明しましょう。 医師はまた、胸にしこりがあるかどうかをチェックします。
35歳未満で乳房のしこりがない場合は、医師は検査を必要としないと判断するかもしれません。 35歳以上で、乳房のしこりがない場合、医師はマンモグラフィーを撮ることを薦めます。
乳房に1つまたは数個のしこりがある場合、医師は以下の検査の1つまたは複数が必要であると判断することがあります。
・マンモグラフィー(マンモグラフィーは乳房の特殊なX線撮影です。)
・乳房の超音波検査。 痛みを伴わない検査で、音波を使ってしこりを撮影します。
・乳房生検。 この検査では、一部の組織を乳房から取り出し、顕微鏡下で検査します。

治療

原因が何かにより、乳房の痛みの治療は異なります。 医師は、以下の治療法について説明し、効果が期待できる1つ以上を選択します。 乳房の痛みにはいくつかの治療法があります。
乳房の痛みに関して他の治療法が時々用いられますが、 そうした治療法が有効であるという証拠はありません。
ほとんどの場合、乳房の痛みは数ヶ月後はなくなります。
・サポートブラジャーを着用する
・市販薬を服用する
・ダナゾールを服用する(激しい痛みの場合)
・カフェインを避ける
・塩分を減らす
・ビタミンEまたはビタミンB6を服用する
・「ウォーターピル」(利尿薬)を内服する

医師に相談するための質問

・乳房にしこりはないのですが、 胸の痛みの原因は何ですか?
・念のため、マンモグラフィーの検査を受けるべきですか?
・乳房にしこりがあります。 検査は必要ですか? 検査には何が伴いますか?
・検査結果は何を意味しますか?
・治療法はどのようなものですか? どんな治療法をお勧めしますか?
・苦痛を和らげるために自宅で何ができますか?
・食事や運動に何か変更を加える必要がありますか?

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