RSウイルス感染症

2017/4/14

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

概要

RSウイルス感染症(RSV)は一般的なウイルスですべての年齢の人々がかかる可能性があります。 このウイルスは、早産児、幼児、健康問題のある高齢者にとっては、より深刻になります。
春と秋には一般的にみられるもので、人は一生に一回はRSVにかかるといわれています。
なお、心臓および肺の疾患を有する65歳以上の成人はRSVを発症する危険性が高く、新生児も特定のリスク要因によりRSVにかかる可能性が高くなります。 特定のリスク要因とは以下を指します。
・低体重
・先天性心疾患がある
・弱体化した免疫系(こうなると、身体は感染と闘うことができなくなる)。
・肺疾患にかかっている
・早産
・神経筋疾患(筋ジストロフィーなど)を有する
・母親の子宮内にいる間に煙草の煙にさらされる

症状

症状は年齢によって異なります。 年長の子どもおよび健常な成人は、通常、軽度の風邪のような症状が出ます。
これには、咳、鼻づまり、軽度の発熱などがあります。 症状は通常ウイルスに感染してから4〜6日後に現れます。
幼児(1歳未満)、未熟児、65歳以上で肺や心臓病を患っている人は、より重篤な症状となります。 その症状には、以下のものがあります。
・呼吸困難(息切れ、喘鳴、過呼吸)
・青みがかった色の肌(酸素欠乏による)

原因

RSVは名前の通りウイルスです。2歳未満の子どもの多くが感染しています。 最も重篤な症例では、RSVは肺炎または細気管支炎につながる可能性があります。 くしゃみ、咳、食べ物の共有、カップの共有、食器類の共有、使用済みのティッシュに触れること、ウイルスを持つ人にキスをすること、感染した人と接した後に自分の鼻や口に触れることなどの接触によって広がります。
RSVは保育所や学校などの混雑した場所や大学寮など人がひしめく生活環境で広がる可能性がより高くなります。

診断

医者は、通常、患者の病歴(症状の所見)と身体検査に基づいてRSVを診断します。 ウイルス感染が重度の場合は、病院に入院する必要があります。 病院や診療所ではさらに検査を受けることができます。 これらの検査には、迅速検査、胸部X線検査、血液検査などがあります。

治療

抗生物質はウイルスに作用しないため、RSVは抗生物質で治療することはできません。 RSVの軽度の症例は通常、治療しなくても2週間後には治ります。 重症のRSV症例の新生児や高齢者は入院することがあります。 病院では、酸素投与や静脈点滴が患者に対して行われます。また、稀ですが非常に重篤な症例では、患者は人工呼吸器の助けを必要とすることがあります。

予防

しっかり手洗いすることは、RSVを予防または回避する最良の方法です。 ウイルスに感染している場合は、自宅にとどまり、職場、学校、公共の場所には行かないでください。 くしゃみをするときは口と鼻を覆い、食べ物や飲み物を共有したり、キスしたり、ティッシュを一緒に使ったり、握手をしたりするなどの接触は控えましょう。
ウイルスに感染しているか、風邪のような症状があることがわかっている場合は、新生児に触れないでください。自分が感染したり、他の人に感染させたりすることを減らすために、頻繁に石鹸で手を洗ってください。

関連知識

日常生活

ほとんどの人にとって軽度のRSV症状は、感染しても2週間風邪をひく程度のものです。 入院しなければならない新生児や高齢者は、感染が完治するまで不快感(呼吸困難)を経験します。

医師に相談するための質問

・RSVは新生児幼いや未熟児にとっては致命的なものですか?
・赤ちゃんがRSVに一度感染した場合、その子はウイルスにもう一度かかる可能性が高いですか?
・店頭販売されている風邪薬は役に立ちますか?
・未熟児を公共の場所に連れて出るまでには、どれくらいの間待つべきですか?

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