記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
胸や背中、腕などこれから露出の多くなる部分にできやすいのがニキビです。肌荒れの中でも悩む人の多いニキビやニキビ痕。こじらせてしまうとせっかくの肌にダメージが!?
ここでは、ニキビやニキビ痕に悩む人のために、ニキビとニキビ治療について解説します。
ニキビは一般的な皮膚疾患の状態であり、一定の時期に多くの人に影響を及ぼします。 ときには、触ると熱をもっていたり、痛みがあったりする場合もあります。
ニキビができやすい体の部分は下記のようなところです。
・顔:ほとんどの人ができる
・背中: 半分ぐらいの人ができる
・胸:約15%の人ができる
ニキビの種類には主に5種類あります。
肌にできる小さな黒色または黄色がかった腫れ物です。毛包の内側の皮膚が色素沈着を引き起こすため、黒い色になります。
見かけは黒ニキビと似ていますが、もっとしっかりしており、潰したときに中が空っぽではありません。
柔らかい、痛みを伴うこともある小さな赤い隆起状のものです。
丘疹に似ているが、中心に膿の蓄積によってできた白い尖端があるものです。
皮膚の表面の下に、大きな硬い塊ができること。痛みを伴うこともあります。
ニキビは、痕が残ることがあります。どんなタイプのニキビでも、痕が残る可能性がありますが、最も深刻な種類の斑点(結節)が破裂して、近くの皮膚を傷つけるケースが一般的とされています。
また、ニキビを手でつぶすと、痕に残ることがあるのでやめましょう。
ニキビ痕には、以下のような3つのタイプがあります。
鋭利なものでつき刺されたような、小さな深い穴があります。
皮膚の表面がU字型にへこんでいて、不均一に見えます。
丸い形か、または楕円形のくぼみのものです。クレーター型ともいいます。
ニキビ瘢痕の治療は、美容整形の分野とみなされています。美容整形手術を検討している場合は、医師に相談しましょう。治療することで、改善することはできますが、完全に取り除くことは難しいかもしれません。
主なニキビ痕の治療法は以下です。
レーザーまたは特別に作られたワイヤーブラシのいずれかを使用して、皮膚の最上層を除去します。処置の後、数か月間は赤くなりますが、治癒すると改善します。
軽度から中等度のニキビ痕の治療によく利用されます。
傷やボックス型の痕の治療に利用されます。
ほかにもさまざまな治療法があります。
ニキビはしばしば、強い不安やストレスといった感情につながることがあり、中には家に引きこもるようになり、結果的にうつ病になってしまう人もいます。
頻繁に気分が落ち込んだり、絶望感があったり、何かをすることに関心や喜びをほとんど感じないのであれば、うつ病になっている可能性もあります。うつ病を患っていると思われる場合は、医師に話すことが重要です。
肌荒れやニキビといって軽く思わないようにしましょう。肌が傷つくと、心にも傷がつくこともあります。状態や不安がひどい場合は、医師に相談しましょう。治療がうまくいけば、心も軽くなるでしょう。