記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
日焼けは、肌にダメージを与え、皮膚がんのリスクを高める可能性があるといわれています。近年は、女性だけでなく男性や子供も日焼けを気にする方が増えてきました。
そこで今回は、すぐできる日焼け対策法を紹介していきます。
ぜひ試してみてください。
日焼け対策法のなかでも、とくに以下のものが重要になります。
日差しが強い日はなるべく屋内にいるようにするのが良いでしょう。
もし日差しが強いときに屋外で活動しなければいけないときは、日傘を持っていったり、建物の影や木陰にいるように心がけましょう。
また、午前10時から午後4時の間が日光の紫外線が最も強いといわれています。できればこの時間帯の外出を避けるようにしてください。さらに、池や湖、ゲレンデなどの水や雪などの太陽の光を反射するようなものがある場所は特に注意しましょう。
少し曇っていたとしても、屋外に出る前には日焼け止めを塗るようにしましょう。日焼け止めは、露出している肌全部に重ね塗りするように塗っていきましょう。
日焼け止めには紫外線を遮断する効果を表す太陽光線保護係数(SPF)番号が書かれておいます。原則として数字が大きいほど保護力が高いです。少なくとも、SPF15以上の日焼け止めを使った方が良いでしょう。
もともと肌が白い方の場合は、SPF30~50の日焼け止めが好ましいといわれています。
また、日焼け止めには、光を反射して分散させる働きをする化学物質が含まれており、肌に合わない製品がある可能性があります。使っている日焼け止めが合わない場合は別の製品を試してみて下さい。
日焼け止めは長時間たつと落ちてしまいます。泳いだり、汗をかいたり、タオルで体を拭いたりした後は塗りなおすようにしましょう。さらに、日焼け止めの有効期限を確認するのを忘れないで下さい。有効期限のない日焼け止めの場合、有効期限は3年以下ですが、高温にさらされていたなどの場合はもっと短くなります。
できれば、長袖シャツと丈の長いズボンを着るのが良いでしょう。目の詰まった生地でできた衣服は、紫外線遮断力が高いです。また、明るい色より暗い色の服の方が紫外線遮断力が高いです。ビーチ用の上着を着るのも良いでしょう。
野球帽などのキャップは耳や後頭部を紫外線から守れないので、耳から首の後ろまで覆う、つばの広い帽子を被るようにしましょう。
紫外線をより遮断してくれるキャンバス地などのしっかりした布を使った色の濃い帽子を選らび、日光を通しやすい麦わら帽子は避けてください。
サングラスは紫外線から目を守り、白内障のリスクを減らし、日差しから目の周りの柔らかい肌を保護します。紫外線A波と紫外線B波の両方の紫外線を遮断する規格品を選ぶようにしましょう。
また、できれば子供も紫外線遮断機能があるサングラスも着用した方がいいですが、おもちゃのサングラスには紫外線を遮断する機能が乏しいものが多いので避けてください。
このような日焼け対策を十分にしても、紫外線を完全に防ぐことはできません。
万が一、日焼けをしてしまったときには、次のような対策を行って、日焼けによる肌のダメージをなるべく早く改善するようにしましょう。
日焼けで火照った肌は、冷やしタオルや冷却スプレー、冷水シャワーなどで冷却するようにしましょう。日焼けは紫外線による「やけど」です。冷却することで炎症を鎮め、皮膚内で痛みやかゆみを引き起こす成分の分泌抑制が期待できます。
また、日焼けの火照りが落ち着くまではシャワー入浴にとどめ、体を温めることのないように注意しましょう。
日焼け後の肌は、バリア機能が失われ、十分な水分保持ができない状態となっています。このため皮膚は広範囲に乾燥し、ヒリヒリ感やかゆみの原因となるのです。
対策としては、保湿効果に優れた化粧水をこまめに塗ることがおすすめです。水分を失った肌は、化粧水を素早く吸収しますので、普段のスキンケアよりも使用回数を多くすることがポイントです。
日焼けのケアは体の内側からも行う必要があります。日焼けは体から水分が失われた状態となるため、十分な水分補給を心がけ、ビタミンCやビタミンAなどダメージを受けた皮膚の修復を促す栄養素や美白効果のある栄養素を多く含んだ食事を摂るようにしましょう。
日焼けはなるべくしない方がいいですが、急いでいたり、うっかり忘れてしまったり、たくさん動いて日焼け止めが汗で流れてしまうなどで、事前対策がうまくいかないこともあるでしょう。日焼けを100%防ぐことは難しいです。
日焼けをしないための対策とともに、日焼けをした後の対策もきちんと覚えておきましょう。