記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
ニキビを治療するときに塗り薬を使うのは一般的ですが、その薬の成分に注意していますか。ニキビの症状によってそれぞれ効果のある成分は違います。また一方で、ニキビを逆に悪化させてしまう可能性のある成分も存在します。
この記事では塗り薬に含まれる成分に注目し、ニキビに効果的な成分、良くない成分をご紹介していきます。
ニキビ治療薬を選ぶとき成分や効果を気にしていますか。ここではニキビ治療薬に含まれる成分とその効果および注意点についてご紹介していきます。
こう薬レチノイドとしても知られているジェルやクリームにはビタミンAが入っています。ビタミンAは毛穴の詰まりを解消し、皮脂の分泌を抑えてくれます。特に白ニキビや黒ニキビに効果があります。
通常1日1回、寝る前にニキビができている箇所にぬります。だいたい6週間程度塗り続けましょう。
注意しなければいけないのは、出産異常の危険性があるため妊娠中は使用が推奨されないということです。また、副作用として皮膚にチクチクとした痛みを感じたり、紫外線を浴びると皮膚が過敏になったりする場合があります。
毛穴がつまりニキビができると、毛穴の中で細菌が増殖する恐れがあります。抗生物質はこのような毛穴の中の細菌を殺す働きをします。クリームやジェルタイプが一般的で、1日に1~2回塗りましょう。
使い続けるのは6~8週間の間に抑えましょう。これを過ぎると肌の細菌が抗生物質耐性を持ってしまう恐れがあります。また、ニキビが逆に悪化する恐れもあるのです。
副作用は通常あまり出ませんが、以下のような副作用が出るケースがあります。
・皮膚が軽い刺激を受ける
・皮膚が赤くなったり、熱を持ったりする
・皮膚が剥ける
病院で処方してもらった塗り薬は炎症全般に効果があると思っていませんか。薬によっては塗ると逆にニキビを悪化させるものもあります。
ステロイドが入った塗り薬は、アトピー性湿疹や乾燥、オムツかぶれや虫さされなどの症状の治療に使われます。ステロイド外用薬がこれらの症状を治すわけではありませんが、症状を和らげるために使われています。
ステロイドが入った薬はニキビや皮膚潰瘍(ひふかいよう)がある場合は使えません。それらの症状を逆に悪化させてしまう恐れがあるからです。ステロイドが入った薬は病院で処方されるものと市販されているもの両方ありますが、どちらも注意書きをよく読んで使用しましょう。
ニキビの塗り薬を薬局で選ぶとき、その成分に注目するとより自分の症状にあった塗り薬を買うことができます。病院で処方された塗り薬も注意書きを参考に自分の症状にあわせて使いましょう。病院で処方されたから、一番安い塗り薬だったから使うというのではなく、成分に注意しながら使うことで、ニキビを効果的に治療できます。