記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
ダイエットに効果的な運動といえば、ランニング、ウェイトリフティング、水泳などを思い浮かべる人が多いことかと思いますが、同じくらいおすすめの運動があります。
ズバリそれは、「縄跳び」!
「え?縄跳びって子供の遊びだし…」
「ぴょんぴょん跳ぶだけで効果があるの?」
などと疑念をお持ちの方は、ぜひこの記事に目を通してみてくださいね。
「小学生の頃にやったきり…」という方も多い縄跳びですが、10分間跳ぶだけで約140カロリー、30分で約430カロリー(※体重によって個人差があります)も燃焼できるといわれています。縄跳びは心拍数を急速に上げるため、およそ1.6kmを8分で走るのと同等のダイエット効果が得られるのです。
また、上半身と下半身のさまざまな動きを組み合わせることで、柔軟性が得られ、同時にさまざまな筋肉が鍛えられます。具体的には下記の部分です。
跳んでいる間に良い姿勢を保つことで体幹が鍛えられます。
バーベルを持ち上げているわけではありませんが、休みなく縄を回すことによって腕が鍛えられます。特に手、手首、ひじの筋肉に効果的です。
縄跳びを跳ぶことで脚力が強化されます。
縄跳びを跳んでいるときには、常に大臀筋が使われています。
跳ぶための安定した姿勢を保つために、背中の筋肉を使います。
さきほどご紹介した燃焼カロリーや筋肉強化の話だけでなく、縄跳びには以下のようなメリットもあります。
ほとんどの縄跳びトレーニングはおよそ10~20分程度で終わるものです。短時間で済む運動であり、必要な道具は縄と運動靴だけ(女性の場合はスポーツブラジャーの着用をおすすめします)なので、忙しい人でも手軽に実践できます。お昼休みにサクッと行うのもいいでしょう。
道具さえあれば、屋外でも屋内でも行えるのが縄跳びのメリットのひとつです。もし屋外で行う際は、コンクリートのような硬い地面の上では行わず、芝生の生えた場所で行ったり、フィットネスマットを敷いたりしてください。
縄跳びでは必要な道具が少ない分、必要経費も少ないのが特長です。縄も安く購入できるものがほとんどなので、ジムの費用を出さずに大きなダイエット効果が得られるのは非常に魅力的でしょう。
縄跳びの大きなメリットとして、運動の激しさを自分のニーズに合わせて変えられるという点も挙げられます。
運動初心者であれば、はじめは縄を持っていなくても、跳んでいる動きをするだけで十分なダイエット効果を得られます。上達してきたら速度を上げ、独創的な跳び方を考えたり、スキージャンプや前で縄を交差させる跳び方など新しい動きに挑戦したりすることで、さらに消費カロリー量を上げることもできるでしょう。
現在それほど運動をしていない場合や何らかの病気(糖尿病、心臓病など)を抱えている場合には、縄跳びを習慣化する前に医師と相談してください。縄跳びは背中、ひざ、足首、足に非常に圧力のかかる負担の大きい運動のため、関節炎や上記の場所に痛みがある方にはおすすめしません。
なお、妊婦さんの場合、激しい動きを伴う縄跳びは控えましょう。
ダイエットのためにジムに通い始めたり、あるいは近所を走り回ったりしている方は少なくないと思いますが、縄跳びであれば金銭的な負担も場所を移動する苦労もほぼ必要ありません!手軽にたくさんのカロリーが消費できる縄跳びを、早速実践してみてはいかがでしょうか?