思春期で大切な人の死別を経験したあとの乗り越え方

2017/3/14 記事改定日: 2019/4/16
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三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

大切な人を失うことは、人生の中でも最も辛く悲しい経験です。さらに、若くして死別を経験するとき、それはとても大きなものになります。その悲しみや寂しさを乗り越えるためには、いつもどおりの生活を送れるようにすることが大切です。この記事では、死別という耐え難い辛さを乗り越えるためにヒントをご紹介します。

思春期にとっての死別とは

思春期は心がゆらぎやすい時期でもあります。このため、この時期に身近な方が亡くなるのを経験することは、想像を絶するほどつらいものです。「世界の終わり」のように感じるかもしれません。また、この時期は、周囲の友人の中に似たような経験をした人がほとんどいないこともあり、身近な人を失ったつらさを理解されない、あるいは声をかけてもらえなかったりで、とてつもない寂しさに襲われるかもしれません。

死別の乗り越え方

嘆き悲しむことは、死別から立ち直る際の自然な行動です。その形はさまざまで、どんなことをどれだけの間感じるべき、といった決まりはありません。ただ、一般的には以下のような感情が出ることが多いと言われています。

  • 悲しみ
  • 衝撃(特に死が予期せぬものであった場合)
  • 罪悪感や後悔
  • 怒り
  • 心配
  • 絶望や無力感

このような感情は、特に死別から間もない時期は非常に激しいかもしれません。ただ、最終的には時間がこれらの感情を静め、忘れさせてくれます。そのとき、気分が回復していくことに対して罪悪感を覚える必要はありません。それは決して、亡くなった人の記憶を薄れたり、忘れたりするわけではないからです。

また、自分の健康状態について誰かと言葉を交わすことは、つらい時期を乗り越える上で役立ちます。

「悲しい」という感情を誰かに打ち明けることは、死別を乗り越える上で重要です。ただ、家族、友だち、教師、医師など、誰に話すかを決めるのは難しいことかもしれませんが、予想外の相手からもらった言葉で立ち直るきっかけをつかむこともありますので、あまり悩まずに話してみるのがよいと思います。

また、感情の整理がつかない、うつの可能性がある、食欲や睡眠欲が異常である、自殺願望がある、数ヵ月経っても気分が回復しない場合は、カウンセリングを受けるのがおすすめです。また、学校で勉学に打ち込めない場合は、学校の先生にそのことを打ち明けて、心の負担を軽くしてもらいましょう。

自分の体調に気を配ることも大切

悲しい気持ちでいっぱいになっているとき、自分の体調をケアをする気など起きないかもしれません。でも、死別からくる感情とうまくつきあっていくことはとても大切です。

以下に示されていることでも、大きな変化をもたらす可能性があります。

食事
食欲がないかもしれませんが、普段どおりに食べるよう心がけましょう。食欲がないと感じていても、体は食べ物を必要としています。
睡眠
動揺しているときは、眠れなくなるということもあります。不眠症対策についての情報をチェックしてみましょう。
友達と会う
友達に会い、いつもどおりの社会生活を続けていくことは思考をリフレッシュさせてくれますし、自分の近況を伝えることもできます。また、失った人のことを考えないことや、友達と笑いながら楽しく過ごすことで罪悪感を抱く必要はないことも忘れないようにしましょう。
運動する
定期的な運動は気分を良い状態にし、良い睡眠をもたらしてくれます。感情的な時期を経ているので、肉体的なことに集中してみることは息抜きになるかもしれません。ただし、寝る前の時間帯の激しい運動は控えましょう
喫煙、飲酒、薬物使用に逃げない
落ち込んでいるため、喫煙や飲酒に走る衝動に駆られるかもしれませんが、ニコチン、アルコールや違法薬物を摂取すると体への負担が大きくなります。特に若い体ではなおさらであり、気分が更に悪化する結果になりかねません。

おわりに:自分の心とからだを大事にすることが大切です

大切な人を失ったとしても、自分の人生が終わるわけではありません。思春期の若い時期にそれを経験した場合は、そこからさらに長い人生があります。悲しみや苦しさを乗り越えるためには、気落ちを回復させ、健康な生活を送ることが大切です。周りの人のサポートも借りながら、少しずつ元の生活に戻していきましょう。

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