記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
若者の体力低下が問題になって久しいですが、5歳から18歳までの若者が健康を維持するためには、どれくらい運動をしたらいいかご存知ですか?
病気には縁がなさそうな若者も、定期的に運動をしなければ、健康を保つのは難しくなってしまいます。そのためには、有酸素運動、骨と筋肉を強化するための運動を行う必要があるそうです。
ここでは、5歳から18歳までの若者が体力づくりのために行うべき、運動の量や種類を紹介していきます。
5歳から18歳までの若者が健康を維持するためには、以下のような運動を行うことが推奨されています。
・毎日少なくとも60分間の運動
サイクリングや公園の遊具で遊ぶなどの中程度の運動から、ランニングやテニスなどの活発なものまで
・週に3回のトレーニング
筋力強化のための腕立て伏せや、骨の強化のためのジャンプやランニングなど体操、武道、サッカーなど、走ったり跳んだりするあらゆる活発な運動が、強い筋肉や骨をつくるのに役立ちます。
子どもや若者は、テレビを見たり、ゲームをしたり、短距離の車移動の時間を減らすべきです。
中程度の運動では、心拍数が上がり、呼吸が少し速くなり、汗を少しかきます。運動中に話すことはできても歌が歌えないということは、中程度の運動といえる負荷があります。
若者にとっての中程度の運動には、以下のようなものがあります。
・歩いて学校へ行く
・遊具で遊ぶ
・スクーターに乗る
・スケートボード
・ローラーブレード
・犬の散歩をする
・平らな場所、もしくは若干傾斜のある場所でのサイクリング
激しい運動をすることで、より健康が維持でき、筋肉や骨もより強くし、自尊心を高くしてくれます。呼吸が速くなって心拍数が上がり、息が切れてしまい、会話もほとんどできなければ、激しい(負荷の高い)運動をしていると言えるでしょう。
若者にとっては激しい運動をすることで、中程度の運動よりもさらに健康に良い効果をもたらすことがわかっています。目安として、1分間の激しい運動は2分間の中程度の運動に相当するということができます。
若者にとっての激しい運動には、以下のようなものがあります。
・鬼ごっこ
・激しいダンス
・水泳
・ランニング
・体操
・サッカー
・ラグビー
・空手などの武道
・自転車を速くこぐ、または坂道で乗る
若者がどれくらいの激しい運動をした方が良いのかについては、今のところ具体的な推奨されている量はありません。
ですが、体力不足を補うためには、上記の運動を継続して行っていくということが大事です。楽しく続けられる運動と、その運動がどのくらいの負荷があるのかを知っておくことが重要です。
また、5~18歳の時期は身体をつくる上でも大切な時期です。ケガには注意しながら活発に運動しましょう。