記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/9 記事改定日: 2017/9/7
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
もしもあなたが「できるだけ長く健康に過ごしたい」と考えるなら、過度な飲酒は避けたほうが良いでしょう。と言っても習慣化したものを急にやめるのは難しいもの。長い目で見て、計画的にお酒を減らしていくことが大切です。この記事では「減酒」のメリットと多量の飲酒のリスクについてご紹介します。
飲酒量を減らすと、比較的早く次のような効果が表れます。
また、長期的なメリットとして、以下のことが挙げられます。
大量の飲酒とうつ病との間には強いつながりがあり、二日酔いで不安になったり落ち込んだりすることもたびたび起こります。そのため、酒量を控えることで少しずつ気分が良くなっていくと考えられます。
お酒を飲むと、睡眠パターンを乱し深く眠れなくなってしまうことがあります。アルコールを減らせば目覚めが良くなり、体の疲れがしっかりとれていると感じることができるでしょう。
長期にわたる飲酒は心臓への負担が大きくなり、心臓病などのリスクを高めます。アルコールによる影響を受けていない状況には戻せませんが、お酒を減らすことでさらなる悪化を防ぐことが可能です。
近年、定期的な飲酒が健康にもたらす影響について新たな研究結果が発表されました。それによると、かつて適度のアルコールは心臓に良いといわれていましたが、適度な飲酒による健康効果はこれまで考えられていたほど高くないということがわかりました。つまり、まったく無害な飲酒というものはなく、飲む量が増えるほど健康を害するリスクは高くなるということです。
また、アルコールは肝硬変などの肝臓の病気、出血性潰瘍、胃粘膜の刺激による胃の痛みなどの合併症を引き起こす可能性があるだけではなく、飲酒することで死亡事故や大きな怪我につながるトラブルが起こりやすくなります。さらに、妊娠中の場合は赤ちゃんに重大な影響を及ぼす危険性があるのです。
アルコール依存症になると突然怒り出したり落ち込んだりと、感情のコントロールができない状態になります。健康や仕事、自宅での生活など、生活の様々な部分に悪影響を及ぼしている場合はアルコール依存症であると考えてよいでしょう。
また、下記のような場合は大量に酒を飲んでいる状態と言えます。
たとえば、いつもより小さいサイズの缶を選ぶ、グラスを小さめのものに変える、ボトルやお徳用サイズのものは買わないなど、減らしたお酒の量が目に見えてわかるように工夫をしましょう。アルコール度数も低めのものを選ぶこともおすすめです。
また、自分ひとりの力で飲酒量を減らすのは難しいので、家族や友人に事情を話し、協力してもらうようにしてください。
急にお酒を断つことは難しいと思います。しかし、長い目で見ると、お酒を減らすことは将来的に確実に良い効果を与えてくれると言えます。無理をせずに、少しずつ量や度数を減らし、ゆくゆくはお酒を飲まない日も作るようにしてください。