記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
思春期とは、女の子から女性へと成長していく時期のこと。すべての女の子が通過する道ですが、人によってはつらい時期になることも。
「どんなことが起きるの?」
「カラダに変化が・・・でもこれって普通?」
などなど、親や周りに聞きづらいカラダのギモンにお答えします!
A.女の子によってさまざまですが、基本的には8~14歳の間で始まります。
胸がふくらんだり生理が始まったりして、戸惑うこともあると思いますが、一人で悩まずに、お母さんや姉妹、友達、先生など信頼できる人と話してみてください。
なお、16歳までに思春期の兆候がない場合は、医師の診察を受けてください。
A.以下のような変化があります。
・身長が伸びる
・胸や腰が大きくなる
これによって、かゆみや不快感を感じる人もいるかもしれませんが、正常な反応です。 また、カラダの成長と変化のスピードは人によって異なります。胸が急にふくらむ人もいれば、ゆっくりの人もいるので、周りと比べて気にしないようにしてください。
・体毛が生える
脇の下や膣の周りに毛が生えてきます。上唇などに毛が生えてくる場合もありますが、正常です。
・生理が始まる
思春期の一定の時期に生理が始まります。人によっては、生理前や生理期間中に生理痛があるかもしれません。
・ニキビと発汗
ホルモンにより汗やニキビが出ることがあります。衛生状態が良好なときに出たものであれば、健康なので気にする必要はありません。
・感情の起伏
感情の起伏が大きくなりますが、ある日を境に落ち着くようになります。
A.はい、正常です。思春期になり、膣や子宮頸管腺に対してホルモンが働き始めると、膣分泌物が出るようになります。この液体は膣内を潤し、キズや感染症から保護するためのものです。
通常は無色かクリーム色であり、ベタベタしていたり、量が増えることもあります。
ただし、緑色や黄色だったり悪臭がする場合は性感染症(STI)を発症する危険性があるので、医師に相談してください。分泌物の量が異常な場合も同様です。
A.膣のエリアにかゆみや痛みを伴う場合は、口腔カンジダ症などの場合があります。すぐに治療できるので、早めに病院を受診してください。
A.通常、10~16歳までの間に初潮が始まります(多くは12歳~)。ただ、個人差があるのでほかの女の子と違ってもパニックにならないでください。
もしも16歳までに初潮を迎えていない場合は、医師の診察を受けてください。
A.ナプキンとタンポンの両方を準備することが安全です。
・ナプキン
下着を覆い、膣から出てくる血液を吸収します。
・タンポン
膣内に挿入し、血液を吸収します。取り除くときは、膣の外に出た紐を持って引っ張ります。
ただ、タンポンは慣れるまでに少し時間がかかるので、最初はナプキンがおすすめです。
ナプキン、タンポンの種類には、出血量が少量、中量、大量の場合ごとにさまざまな種類があるので、最も快適なものを使用してください。ナプキンやタンポンは、1日に数回交換する必要があります。
A.個人差がありますが、通常は約5日間です。最大8日間続きます(最初の2日間が最も量が多いです)。
生理中の血液量が多すぎる場合(月経過多)、治療する薬があるので医師に相談してください。
また、月経周期の平均的な長さ(月経の初日から次の月経の前日まで)は28日間ですが、24〜35日の間が一般的です。
A.生理前に、下記のような「月経前症候群」の症状が出ることがあります。
・頭痛
・過敏症
・腰痛
・落ち込みを感じる
・イライラしたり感情的になる
・睡眠障害
・集中困難
・乳房の圧痛
・若干の体重増加(1kgまで)
通常は生理が始まると改善し、生理が終わるとなくなります。
A.生理前や生理中、腹部や背中、膣に痛みを感じることがあります。通常は生理の直前に始まり、数日間続きます。鎮痛薬で改善することができます。
A.生理はストレスなどのさまざまな理由で不規則になる可能性があります。
また、避妊薬を使用せずにセックスをしていた場合、妊娠しており生理が来ないケースもあります。思い当たる場合は、できるだけ早く妊娠検査を受けてください(薬局の検査キットを使用して、検査を自分で行うこともできます)。
A.はい。生理中でもセックスした場合はいつでも妊娠することがあり、初めてのセックスでも妊娠することがあります。
以下のような避妊方法があります。正しく使用し、望まない妊娠を避けてください。
・ピル
・コンドーム
・避妊キャップ
・避妊インプラント
・避妊注射
・避妊パッチ
・ペッサリー
・女性のコンドーム
・子宮内装置(IUD)
・ミニピル
A.いいえ、避妊薬が体重増加を引き起こすという証拠はありません。服用している間に体重が増える女性もいますが、飲んでいない女の子や女性も体重は増えることがあります。
A.処女膜は、膣の開口の一部を覆うリング状の薄い皮で、完全に膣をカバーしているものではありません。すべての女の子は処女膜がある状態で生まれますが、タンポンを使用したり、スポーツをしたり、セックスなどで壊れることがあります。
思春期の女の子には、戸惑うようなカラダの変化がいっぱいあります。そして、変化のタイミングや症状は人によってさまざま。「絶対こう!」というものはないので、周りと比べて悩みすぎないようにしてくださいね。もし不安を感じたら、周りの人やお医者さんに相談してみましょう!