あなたは大丈夫?コンタクトレンズの安全な使い方

2017/1/25

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

多くの人がコンタクトレンズを使用していますが、
「少しくらい洗う時間が短くても大丈夫」
などと正しい使用法を守っていない人もたくさんいることと思います。
指示に従わずに使用すると、目の感染症になるリスクはかなり高くなります!
この記事をきっかけに、改めてコンタクトの使用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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正しい使用法

コンタクトレンズを大きく分けると、ハードレンズ(繰り返し利用可能なレンズ)とソフトレンズ(使い捨てレンズ)の2種類があります。
種類によって多少異なりますが、基本的な使用方法は以下のとおりです。

・手を石鹸でよく洗い、完全に乾かしてからレンズに触る
・レンズの装着推奨時間を守る
・レンズの交換時期と洗浄液の使用方法について医師の指示に従う
・コンタクトを外した後で眼鏡に掛け変える際、度数に差が出ないようにする
・コンタクトレンズの箱をとっておく(万一の不具合に備えて)
・眼科で定期的な診察を受ける
・使用後に問題が出たら、医師に相談する

ハードレンズ

繰り返し使うものなので、日頃の手入れが非常に重要です。コンタクトを外した後は必ず消毒し、レンズに汚れがたまるのを防いでください。
消毒方法としては、洗浄液の使用やレンズのこすり洗いなどが一般的でしょう。
下記のことを心がけてください。

・洗浄液を入れた保管ケースにレンズを一定時間浸し、しっかり消毒する
・洗浄液は一回ごとに捨て、毎回新しい洗浄液を使用する
一度使った洗浄液の再使用や注ぎ足しはしないでください。
・医師が推奨する製品のみを使用し、使用方法の指示に従う

また、汚れたレンズケースも目の感染症の原因になります。
以下の点に注意し、感染症を予防してください。

・毎日使用後にケースをすすぎ、乾燥させ、月に一回交換する
・週に一度、清潔な歯ブラシと洗浄液を使用してケースを洗浄する

ソフトレンズ

ソフトレンズは、一度着用したら捨ててしまうため、洗浄や消毒は必要ありません。
ただし、繰り返し使用するのには適していないため、絶対に再使用しないでください。また、このようなソフトレンズを使用していても、定期的に診察を受けることが重要です。
ソフトレンズの中には、2週間などの期間使用することができるものもあります。その際には、ハードレンズ同様に、使用方法の指示に従いながら日頃の手入れを行いましょう。

注意点

下記のような症状が合った場合は、すぐに使用をやめ、病院を受診してください。
・目の不快感
・視界がぼやける
・目が赤くなり痛みがある
・目が腫れた

また、下記の点も守って使用してください。

・破損しているレンズを着用しない
・他人のレンズを着用しない
・水道水でレンズをすすいだり、保管しない
・洗浄液を別のボトルに移さない:無菌ではない可能性があります。
・レンズを唾液で濡らさない:目が感染症になる恐れがあります。
・シャワーや水泳中にレンズを着用しない

おわりに

目に直接ふれるものだからこそ、感染症の要因にもなりやすいのがコンタクトレンズです。少し面倒に感じるかもしれませんが、眼病にならないためにも毎日きちんとレンズをケアしたり、定期的に目の検査を受けたりするよう心がけてください。

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