貧血って病院で治療できるの?何科にかかるべき?―貧血の検査・治療・予防について

2017/7/19

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

「すぐに疲れる」「手足が冷たい」「定期的に頭痛がある」

このような貧血の症状に悩まされていませんか?もしそうであれば、病院に行って診察してもらうことをおすすめします。というのも、貧血は食事改善など自己努力だけで改善することが難しい場合も多く、医師による治療が必要な場合があるからです。

この記事では病院で行われる貧血の検査、治療について解説していきます。

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貧血のとき、何科のある病院に行けばいいの?


迷ったらまず内科に行きましょう。その他にも子供の場合であれば小児科、女性の場合であれば産婦人科でもいいでしょう。

病院での検査は何をするの?


病院での検査は主に問診と血液検査です。医師は診察で病歴や貧血の症状、食生活、薬の服用状況などについて尋ねるでしょう。女性の場合は、今後妊娠を予定するかどうか(もしくはすでに妊娠しているか)についても尋ねられるかもしれません。

血液検査では採取した血液から以下の数値を測定します。
・赤血球の数、大きさ、容積、およびヘモグロビン含有量
・血液の鉄分数値と血清フェリチンの数値(体の総鉄分量の指標になります)
・ビタミンB12、葉酸の数値(赤血球生産に必要なビタミンです)

貧血はどうやって治療するの?


貧血の治療法は原因によって異なりますが、ここでは貧血の主な原因である「鉄欠乏」の治療について説明していきます。

体内に適度な鉄分がないと体は正常な赤血球を生産することができません。そのため、治療では体内の鉄分を補うために鉄剤の摂取と食事改善を行います。医師は体に吸収されやすい二価鉄を含む鉄剤をすすめるでしょう。ただし、鉄剤は吐き気、下痢、便秘、腹痛といった副作用もあります。鉄欠乏の治療は1年以上続くこともあるので、副作用がきつ過ぎる場合は医師に相談し、別の種類の鉄剤に変えられないか聞いてみましょう。

また、ほうれん草やケールなどの葉物野菜や赤身の肉や豆類、卵黄など、鉄分を多く含む食品を普段の食事で積極的にとるようすすめられるでしょう。その他、お茶やコーヒーに含まれるカフェインは鉄分の吸収を減少させるので、治療中は量を控えるように指導されることもあります。このような食事改善は鉄剤による治療が終わった後も心がける必要があるでしょう。

おわりに:貧血を治すにはまず病院に

貧血に悩まされているのであれば、まず医師に相談することをおすすめします。近くの内科もしくは産婦人科で診察してもらいましょう。病院では、血液検査と問診のもとに貧血の原因を診断してくれます。治療は多くの場合、鉄剤の服用と食事改善を中心に行われ、1年以上かかることもあります。鉄剤で吐き気や下痢といった副作用が出て飲み続けるのが難しいと感じた場合は、他の種類の鉄剤を変更してもらえないか医師に相談してください。

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